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2016年11月01日23:52

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「ジェイソン・ボーン」 「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」 「お父さんと伊藤さん」 「ロング・トレイル」

14日は 「スーサイド・スクワッド」、

15日は 「ブリーダー」、

16日は 「永い言い訳」
      「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」、

18日は 「太陽のめざめ」
      「何者」、

20日は 「THE 世界名作劇場展」(福岡アジア美術館)
      「ライオット・クラブ」、

22日は 「奇蹟がくれた数式」
     「われらが背きし者」、

23日は 「福岡短編アニメーション映画祭2016」
      ―プログラムⒶ アジアアニメセレクション
      ―プログラムⒷ ドン・ハーツフェルト作品集

24日は 「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた」、

25日は 「スター・トレック BEyOnD」、

27日は 「恋する惑星」(爆音上映)を観に行きました。





「ジェイソン・ボーン」、

ジェイソン・ボーンの新しい物語を観たいわけではなくて
ポール・グリーングラスがいかに演出するか…を観たいのよね。
シリア難民,ギリシャの政情不安,スノーデン事件…と
前作から10年経った世界の変容が興味深い。
逆に言うと
それらを容れてるから何とかお話がもってるということ。
CIAの組織と闘っている構図は一緒だから
敵役が変わっただけだし
新キャラのアリシア・ヴィキャンデルのリーはボーンの向こうを張るには
キャラが今一つ立っていない。
彼女の代わりに見栄を切るのがヴァンサン・カッセルなのだが
記号的悪役が機能しない擬似リアルなお話では
「007」のブロフェルトとかジョーズみたいなキャラ立ちは望めないから
お話の面白さで映画を読ませる―っていう仕上がりにはなっていないかも。
だから今回の白眉は
ギリシャのデモの騒乱の中を雑踏に紛れて逃亡する
その演出なんじゃないか?
カーチェイスは目を瞠るすごさだけれど
複数の拠点で跋扈する市民の憤懣を隠れ蓑にする逃亡劇に
惚れ 〃 してしまうぞ。





「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」 下関市立美術館

エドワード・ゴーリーの描く人物は皆20世紀初頭から1930年頃の服装なので
その時代の人だと思っていたら、
1925生まれで2000年に75歳で亡くなった人で
戦後1950年頃からイラストレーターとして仕事を始めた人だった。
まずもって作品が小さいので驚く!
この人の絵本は版型が小さく基本原寸大で描くのだそうな。
エドワード・ゴーリーのペン画は事象ではなく空気を紡ぎ出す。
夜の外気、古めかしい邸宅の憂鬱な暗がり、
寒気の鉄路、不幸な子どものいる部屋、庭の隅に潜む不安
風の孕む不安…
そんな落ちついた心をざわつかせる空気を
ペンの細密な線が小さな方形の紙に乗せて行く。すごい。
いったい どんなペンで描いているのか?
パネルに本人の談として画材のメーカーと型式が載っていたのだけれど
購入した図録には見当たらなかった。
ペン先の実物と
創作中の写真も展示して欲しかったなー。
絵本といっても
彼自身がテキストも書いていて
分かちがたく結びついた文と絵が詩を語り出す―
そんな作家と作品なのだった。





「お父さんと伊藤さん」 ’16

監督:タナダユキ 脚本:黒沢久子 原作:中澤日菜子
m:リリー・フランキー,藤竜也,長谷川朝晴
f :上野樹里,安藤聖,渡辺えり

ヒロイン彩34歳、その同棲相手伊藤さん54歳、彩の実父74歳の
20歳差3人が同居することになるお話だが、
フツーに頑固で厄介な父親が謎多き伊藤さんを照らし
伊藤さんの父親観察力がヒロインを照らし、
捨てるに捨てられない 距離を取ったつもりでもずかずかと接近してくる
困った存在“家族なるもの”についてゆるく考察する
愉快な作品である。
お母さんがいたから家族の中でその存在を我慢して貰っていたお父さん―
という造形が上手くて、
娘も息子も母親まかせで父と本気で向き合って来なかった―というのも
いかにもリアルじゃありませんか?
うっかり母親が先に亡くなってしまって
お父さんの処置に手を焼く子どもたちのお話に
54歳のパートのおじさんを配して、
どこにもある家族の齟齬、向き合わない(逃げる)ことで
互いの“どう生きたいのか?”に気付かないふりをして来た
彩一家の“素の貌”を浮き上がらせる。
原作がいい脚本がいい役者がいい演出がいい…が相乗して
とてもいい映画に仕上がっている。
伊藤さんの“飄々”が彩と兄さんとお父さんの関係を照らして
逃げないことで繋がる“家族なるもの”を彩は発見する。
柔らかな感慨を導くタナダユキ作品である。





「ロング・トレイル」 ’15 (米)、

ロバート・レッドフォード80歳
ニック・ノルティ75歳
が、アパラチアン・トレイルを歩く…だけの映画。
お話は想定内だし
優れた紀行がよき感慨を導くほどでもないけれども
それでいいのだ。
高齢の二人のスターがよっこらしょとトレッキングをしている…
それだけで眼福なんじゃないか?
2大俳優が美しきアメリカの大自然を歩くことが重要なのだ。
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