ボストンの大学教授ラングドンは、黒死病で世界が破滅する悪夢にうなされながらフィレンツェの病院で目が覚めた。頭に傷を負った状態で、この数日の記憶がない。枕元に立つ女医シエナが言うには、彼は何者かに銃撃され、救急搬送されたらしい。そこに、軍警察の捜査官が現れ、突然ラングドンに発砲し始める。シエナの機転で病院を脱出したラングドンは、彼女のアパートに避難し、記憶を辿るべく上着の所持品を改めた。すると、出てきたのは、ボッティチェリの〈地獄の見取図〉を映し出すスライドポインターだった。絵は加筆され、ゾブリストという署名がある。ゾブリストは人類淘汰を訴える過激思想の億万長者で、先日自殺したばかり。そして思想実現のため致死性ウイルスを完成させたと噂された人物だった。絵の地獄篇、自分の悪夢、そしてゾブリストの名から、この〈地獄の見取図〉が致死性ウイルスと関与していると考えたラングドンは、シエナに頼んでアメリカ領事館に助けを求めるが、現れたのは、あの軍警察の格好をした殺し屋だった。
一方、ゾブリストを追い詰めたWHO職員ブシャールは、本部からやってきたエリザベスと共にラングドンの行方を追っていた。ラングドンこそが、ゾブリストのウイルスの在り方を発見できる唯一の鍵だったからだ…
「インフェルノ」。古典、アート、歴史的建築物に秘められた手がかりを集めて謎を解くシリーズ第三弾。主人公が体育会系ヒーローじゃないというのが特徴ですが、だからといって人間的な弱さもない、はっきり言って面白みのないキャラですな。トム・ハンクスだから味がありますけども。
今回は、比較的ウンチクは控えめ。スピーディなぶん、スジの粗さが気になります。以下はネタバレ…






大きな疑問点が二つ。
まず、「ポインター」。これはゾブリストが、謎解き大好きな恋人に遺したのかも知れませんけど、明言はしていませんでした。いずれにせよ、遺した意味がわからない。恋人にウイルス拡散か中止かを決めて欲しかったのか?
あと、このポインターのそもそもの出処。自殺したゾブリストの所持品→ブシャール→エリザベス→ラングドンという流れでしょうが、これ時間的にかなり無理がある気もします。
次に、「ゾブリストの恋人の動機」。ゾブリストの意思を継ぐならWHOの動きを止めればいいだけなんで、ラングドンを拉致るか阻止すればいいだけのはずなんで、わざわざウイルスの在処を知る必要ある?まして天井裏でラングドンの命を救う必要もありますかね?
あ、小さな疑問としては「デスマスク、盗む必要あるの?問題」。ラングドンとダンテ専門家イニッツィオ(この人、結局出てこないけど)は、WHOの委託で動いていたわけだから、盗まないで美術館の協力で堂々とマスクの裏見ればいいじゃん。
…結局は、観客サプライズとかチェイス展開のためだけに適当に作った設定にしか思えないんだよなぁ。コープの脚本は決して上手いとは思えないので、今回も「またか…」って感じ。
というわけで、ストーリーは退屈だけど、観光旅行と思えばビジュアル的には楽しめる一本。いま映画館に行くなら、ブリジット・ジョーンズの方がいいっすよ(笑)
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