神話における日本列島の成り立ちが、実に興味深い=中国メディア
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=97&from=diary&id=4237275
世界中の神話における世界創世伝説ってのは、比較してみると結構面白いもんだけどね。
専門に勉強したわけでないので詳しい話は出来ないけど、大まかに分類すれば「大地から全てが生まれた」「天(絶対者)から全てが生まれた」「海の向こうから全てが流れ着いて来た」の3種が典型。それぞれの生活環境によってこれらが混然一体となって説話の中に落とし込まれ、その時の社会状況や倫理観なんかで、時代ごとに書き換えられていく。
ギリシャ神話なんか、ヘロドトスの頃にはもうゼウスを絶対神として扱って、それまでの神話を再構築してるし、ローマ時代にアポドーロスなんかが「演劇によって脚色されまくったギリシャの神統を、元の形に復元する」と苦労して元々はこうだったんじゃないか説をあげてたりするし、人類史の長さだけ神話も変転して言ってるから色々読み解こうとするとすぐ迷宮入りですよ。
記紀神話の天地開闢は、中国史料の引用から始まって中国の概念を輸入しつつ、海浜部から葦が生え広がるさまを世界誕生になぞらえてる所が特徴的。
つまり「海」型と「大地」型の融合した説話になっていて、夫婦による日本列島(ほとんど西日本の地名が並ぶけど)の誕生は完全に大地母神による万物誕生のそれ。死してなお神々を生むイザナミなんか、死して蘇る豊穣神の典型と読んでもいいかもしれない。五穀誕生のオホゲツヒメ神話と同じく、ハイヌウェレ型神話の発展系?
日本の神話…と言うか皇統の由来…で面白いのは、「大地」型と「海」型の世界観に、大陸由来と思われる「天」型の思想が入り込んでいる所。
天皇の系譜は、「天」から遣わされる天孫と、国津神の山神ヤマツミの娘による「大地」の結婚、さらに(後から天孫系譜伝承に入り込んだと思われる)海神の娘との「海」の神統との結婚によって、最初の天皇イワレヒコ(神武天皇)が生まれてくる。
天の系譜を一番重要視しながら、稲作と言う大地の生命力をも敬い、瀬戸内海航路や大陸航路の安全を決定する海の力を崇める。ここまでしてようやく大和朝廷は奈良盆地〜瀬戸内海航路を統治することが出来るようになった、と解釈すれば、記紀を書いた人(たち)は、相当苦労してあらゆる氏族に気を使って書いたんじゃないかなあ…とか、勝手に思い描いてしまうわけです。ええ。
さらにあーだこーだー書いてみたいけど、だれかついて来てるのか、そもそもこの自分勝手な読み込み方がどこまで正しいのかよくわかんないので、ツッコまれる前に我は常世に飛んで逃げるのよ〜〜〜〜
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