てきとうプレイレポ：ＢＢＴ『改造人間殺人事件〜南海に消ゆ〜』

　本日は気付けば久しぶりに普通のＢＢＴをカッツェでプレイしました。
　シナリオはリプレイ＆データブック『吸血魔街』掲載シナリオですが、「改造人間殺人事件」というタイトルからもわかるとおり、「普通」と言いつつトンチキ力の高いシナリオで大変楽しく遊べました。

■ＢＢＴ『改造人間殺人事件〜南海に消ゆ〜』

　豪華客船「クィーン・アガサ２世号」で改造人間殺人事件に挑んだ半魔は以下のメンバーだ。

▼桐生葵（きりゅう・あおい）／SYSTEM O.O.O.　　１６歳女性
アタッカー　着装者
大罪：罪なる果実
エゴ：世界を救って幸せになりたい
　誰かが救われねば自分が救われたと実感できないがために、全人類の救済を自然体でこなしていく危険な暴君系超ヒーロー。
　７０億人分に匹敵する強すぎるエゴを持つため、自分に並び立ちうる強いエゴを持つ存在をこよなく愛する。
　心臓に宿った「罪なる果実」をチラつかせエゴを試す悪癖がある。
　ＰＬは二次元さん。

▼神津澄香(こうづ・すみか)／告発探偵　　見た目若い女性
ディフェンダー　名探偵＝アウトサイダー
大罪：御導の稚児
エゴ：「真実」で告発したい
　口にしたことを「真実」としてしまう、現実改変系能力者の頂点に立つ存在の１人。
　表向きは名探偵として名を馳せつつも、裏では自分の口にしたまがい物の「真実」を打破する「英雄」に出会うため、リンドヴルムに所属している。
　今回は第一容疑者兼名探偵という美味しい立ち位置で自身が改竄したものも含む「真実」を存分に開陳。。
　ＰＬは新米さん。

▼千葉健一（ちば・けんいち）／流山イーグル　　２１歳男性
サポーター　ヴィジランテ
エゴ：悪を倒したい
　ロコドルの産地と近藤勇の最期の地として有名な千葉県流山出身の青年。
　幼いころに山で迷った際に村上幸平似の天狗に助けられて、それ以来不思議な力に目覚める。
　その力でローカル・ヒーローとして主に秘密結社リンドヴルム相手に日々戦いを繰り広げている。
　ＰＬは浅間忍さん。


　この３人が、洋上完全密室猟奇改造人間殺害事件（長い）を無事解決してまいりました。

　シナリオ自体は、ちょっとサタスペとか「ＣＬＵＥ」っぽい、行動前に場所を指定して交渉や現場検証で捜査を進めていくタイプの、ＢＢＴだと珍しいパターン。新鮮な気持ちで楽しめました。
　その進行が、１人１手番でぐるぐる回る、いわゆるサイコロフィクションの「サイクル制」。いつもの闊達に登場したり見に回ったり、というのも楽しいですが、これはこれで公平性もあって楽しいので、ＦＥＡＲゲーでもなんか名前つけて追加ルール化しちゃってもいいな！と感じました。シナリオ構築のバリエーションも広がりますし。
　あと、「ＢＢＴでミステリっぽいことやりたい」と思ってる人は、現場検証で長澤から聞かされる台詞がマジで必聴なので是非プレイして頂きたいところです！　初見で爆笑してしまいました。死霊課の仕事大変過ぎるでしょ……。

　セッションの展開は、ＰＣ同士のバランスがよく、掛け合いが非常に楽しいものとなりました。我が道を爆走する葵、やや斜に構えたインテリ澄香、どこを切っても好青年の落ち着いた大人健一。やっぱり「違う」ところから出てくるロールは楽しいなあ、と再確認。
　途中出てくる犬養雅子に初期絆を持ってた葵が絡みまくってあわやシーンがどっか明後日の方向いきかけたり、それを健一が成層圏まで抱えて飛んでって（物理）頭を冷やして（物理）降りてきたり。また、澄香の大罪「御導の稚児」の能力を生かした非常に綺麗な話の締め方には感銘を受けました。

　ヒーロー２人に悪の組織１人、３人のコントラストが織り成す大変楽しくトンチキなミステリでした。参加いただいた皆様、ありがとうございました。