登山の醍醐味

雨が続いている。
今月は小津権現山に行っただけだ。

今日入ったイタリアンのお店。３０代の夫婦がやっている。うちの野菜を買ってくれている。
だが、ご主人が腕を痛め、奥さんが手術、入院してしばらくランチはお休みだった。
数日前からランチを再開したと聞いたので行ってみた。

カウンター席と奥にテーブル席がいくつかある小さなお店だ。
奥にはお客さんがいたが、カウンターに座ったのは私だけだった。
奥さんのUさんととおしゃべりしながらのランチになった。

「こんなことになるなんて思いもしなかったんですけどね。でも、いろいろなことを考える時間を持てました。じっくり自分と向き合ったり。普段は忙しくてそんな時間はありませんからね。」
「もっと自然と触れ合いたいとも思ったんですよ。」
奥さんの顔は晴れやかだった。

それから畑の話をしたりした。
猫の額ほどの庭で少し野菜も作ったそうだ。

私が登山が好きなことを知っているので、「登山の醍醐味ってなんですか？」と聞かれた。

「そうねえ、一口じゃ言えないし、山によっても違うのよ。アルプスのような高い山でお天気が良ければ素晴らしい景色を眺めることができるわ。
雪の季節は真っ白で綺麗だし。
雨の中を何時間も歩いて、へろへろになりながらたどり着いた時は達成感があるし。
低い山にもそれなりの良さがあるし。」

よく、どうして山に登るのかなんてことが言われる。
有名な答えに「そこに山があるから。」という言葉がある。

一つ一つの山行には目的があるときもある。
例えばこの花が見たい。雪山に行きたい。紅葉が見たい。
今年は南アルプスを繋げたいという目標達成のための山歩きもした。

ただただ山に登りたいと思う。
山の中を歩きたいと思う。
そう思って山に行くこともある。

「元気になったら山に連れて行ってください。あまりきつい山は無理だけど。」

やっと明日から週間予報に晴れマークが並び出した。
山の前にまず稲刈り脱穀。畑仕事もまだまだある。
今月はもう山は無理かな。

１０月の山に想いを馳せる。
紅葉の山を夢見て野良仕事に精を出そう。
雨のおかげで登山計画だけはいっぱいできた。

今度雨が続いたら、Uさんと歩く山の計画でも考えよう。