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2016年08月31日23:58

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夏の終わりに心霊写真話(閲覧注意)

 小学校の頃、友人宅で心霊写真集を見て恐くなり、家に帰れなくなった経験がある。最初は「こわいな〜」とか言って、楽しんで見ていたのだが、夢中になるあまり時間を忘れたのだろう。いつのまにか夜になっていて、臆病な私は「こわくて帰れない」とか言い出した(笑)。そこの親御さんは心配して、友人に私を途中まで送らせた。今思い出しても恥ずかしい話である。

 以来、私は心霊写真に興味を持つようになった。古本屋でこの手の本を見つければ、とくべつ高額でない限り、買うようにしている。もとよりこの手のものが好きなことと、一方でもう克服した、と自分で自分に示したいのかもしれない。

 最近買ったのは『ケイブンシャの大百科別冊 投稿! 心霊写真集』(黒田みのる監修/勁文社/平成10年8月刊)である。某まんだ○けの軒先で100円だった。

フォト


 心霊写真のほとんどはインチキだったり、こじつけだったりする。ある部分が顔に見えるというものはたいていシミュラクラ効果だし、身体の一部が消えているというものは撮影中に被写体が動いたせいによるものらしいし、白い光の線が写っているというものはカメラにつけたストラップや肩かけの紐がレンズの前にかかったまま写したものだという。

 そういうのを見るのもまた一興なのだが、中には必ず二〜三枚、「おや、これは?」と、本物と思える気持ち悪い写真がある。この本にもそれはあった。

 一枚は表紙に載っている「テーブルに映ったわが子の顔が…!!」という写真。表紙の写真は部分なのでわかりにくいけど、全体は母親が長男と次男(赤子)をかかえているという写真で、手前のテーブルが鏡面になっていて長男の顔が写り込んでいる。だが、この顔が明らかに実像と鏡像の表情が違っているのである。表情だけならまだしも、鏡像の方は右目が潰されたかのように閉じているというのが、何とも禍々しい。今ならこのテーブルの顔が合成である可能性もあるが、フォトショップも普及していなかった時代に、こんなことをわざわざやるヒマ人はそんなにいないと思う。

 もう一枚は「鏡に映った私の後ろに人が!!」というもの。こちらは写真をアップしてみた↓ 頁をスキャンしていて、俺は呪われないだろうか、とまた臆病風にふかれた(笑)。あくまでも自己責任でどうぞ。なにか私に霊障があったら、この日記ごと消すしw


フォト


 これも鏡台に向かって自撮りしたら、後ろに着物を着た女の人が立っていたというもの。何が気持ち悪いって、明らかに後ろに人が立つスペースがなさそうで(着物の女性に厚みがない感じ)、しかも立っている高さがヘンで、色も独特の浅黒さをしている。首から上がフレームから切れていて、どんな顔だかわからないというのも、ポイントが高い。トリックだとしても、ここまで狙ってやれるものだろうか、と思わさせられる(そもそも投稿者はカメラのフレームを覗かずに撮っている)。またその着物の女の手が、後ろから首を絞めようとしているように見えるというのだけど…。私にはその指の形が小児麻痺のそれのように思え、やっぱり禍々しく思える。鑑定人の黒田みのるもあわてて投稿者に電話で連絡したと書いている。

 他にも1〜2枚あるけれど、今回の横綱級はこの2枚かな。

 この手の本の世界ってやっぱり独特のものがあると思う。だいたいページを開いたら、被写体がどれも目隠しされているのが異様である(プライバシーを守るためだが)。そしてゾッとくるもののほとんどは、たとえ霊その他だと錯覚したとしても、わざわざこういう気持ち悪い感じに写るかな、という写真だ。ちなみにそのものズバリだけが写っている写真というものはあまりなく、あってもさほど怖くない。あくまでも偶然写りこんだ、というのがポイントである。

 最近の心霊写真はぜんぜん怖くも、面白くもない。ひと目で作り物が丸わかりな、センスのないものばかり。これだったら、まだ窓に映った光が人の顔に見える、といったシミュラクラ系のものの方がずっと本物っぽく思える。
 パソコンで誰もが自由に写真を加工できるようになってから、この手のロマンは死んだ、と思う。

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