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2016年08月29日17:05

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賛否両論あって然るべきだが

受刑者、求職の外出増える 北海道が全国最多http://news.yahoo.co.jp/pickup/6212660




当該記事は受刑者(つまりは犯罪者)を性善説で捉えるか性悪説で捉えるかで意見が180度異なると思う。

性善説の立場に立てば、人間は本来いい生き物(つまり更生の余地があるということ)であるから、当該取り組みには賛成しやすい。

これは例えば刑法の趣旨の1つである「更生」に当てはまる。

一方で、性悪説の立場に立てば、人間は本来悪い生き物(つまり更生の余地がない、更生の余地があるような人間ならば最初から犯罪など起こさない)であるから、当該取り組みには反対しやすい。

これは主に「犯罪被害者に多く見受けられること」だと感じるから、その意見が蔑にされることは妥当ではなく尊重されてしかるべきものであると思う。

他方で、再犯防止の可能性についてみてみると、当該取り組みは肯定も否定もできない中立であるように思う。

その根拠として、受刑者が刑期を終え社会復帰する際に少しでも早く確実に社会復帰した方が再犯の可能性が低くなることについては一定の効果が期待できると思う。

しかし、1度過ちを犯している以上再犯する可能性は否定できないこともまた根拠としては十分理解できる。

とすれば、個人的意見として当該取り組みについて、受刑者の過去の犯歴で区別するのが妥当であると思う。

例えば、生活に困って物を盗んだ窃盗犯と、人を殺してみたくて殺人を行った殺人犯とでは当然に同じ扱いをすることはできない。

前者は社会復帰によって再犯の可能性は低くなると思えるが、後者はそう簡単に野に放つことが却って再犯の可能性が高まることになってしまうと思えるからだ。

同様に何度も犯罪を繰り返した者が社会復帰できる可能性は初犯の者と比べて低いと言わざるを得ない。

本来は刑期を終えれば元犯罪者ではあるかもしれないが、現犯罪者ではなくなるとするのが正論であり、現に犯罪者ではないのだから、平等に扱うべきなのだろうが、例え刑期を満了しても過去に犯した罪の事実が消えるわけではないから、どんなに小さな犯罪であろうとも一生背負って生きていくという意味では、出所後の社会復帰やその後の人生そのものが犯歴のない者と比較して厳しい(辛い)ものとなってしまうのは仕方のないことなのかもしれない。

ただし、法はそこまでの罰は求めていないから、行為者本人の戒めにとどめておくべきであろう。

結果として、当該取り組みについては賛否両論あって当然だと思うが、「犯した犯罪とそれに対する償い(罰)」や「加害者と被害者」、「個人的利益と社会的利益」という複数の要因が複雑に絡むテーマだと思うから、そう簡単に結論は出ないだろうし、どのテーマを前提とするかで結果が簡単に変化すると思うから、慎重になって然るべきものであるとは思う。
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