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2016年08月21日19:54

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「戦場のピアニスト」、「さよなら子供たち」

 午前中、DVDでロマン・ポランスキー監督の「戦場のピアニスト」を観て、青山一丁目へ。

 午後2時、赤坂図書館の映画上映会でルイ・マル監督の「さよなら子供たち」を観てまいりました。



 ☆「戦場のピアニスト」(2002)監督 ロマン・ポランスキー 出演 エイドリアン・ブロデイ、トーマス・クレッチマン、フランク・フィンレイ、ミハウ・ジェブロフスキー、エド・ストッパード、モーリン・リップマン、エミリア・フォックス、ルース・ブラット、ジュリア・レイナー、ジェシカ・ケイト・マイヤー

 1939年。ナチスドイツがポーランドに侵攻したとき、ウワディック・シュピルマンはワルシャワの放送局で演奏するピアニストだった。
 ワルシャワ陥落後、ユダヤ人はゲットーと呼ばれる居住区に移され、飢えや無差別殺人におびえる日々を強いられる。
 やがて、何千万ものユダヤ人が収容所へ移されるようになった頃、たったひとり収容所行きを免れたシュピルマンは、決死の思いでゲットーを脱出する。
 砲弾が飛び交い、街が炎に包まれる中、必死に身を隠し食うや食わずで生き延びるシュピルマン。心の中で奏でる音楽だけが、彼の唯一の希望だった……。


 ナチスドイツ侵攻下のポーランドで生きた、実在のユダヤ人ピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンの自伝の映画化。

 2度目の鑑賞です。

 39年当時、実際にユダヤ人ゲットーで少年時代を過ごし、親を収容所で亡くしたロマン・ポランスキーの渾身の一作であります!

 ゲットー内の様子が生々しく再現され、非常にツラい映画です。
 ユダヤ人だけの社会にも、当然のようにヒエラルキーが生じるんだな。…金持ちと貧乏人、警察官、芸術家、地下活動家。

 徹底して主人公シュピルマンの視点からのみ語られるドラマは、下手な感情移入を排除し、戦争に対するポランスキーの冷たい怒りを感じます。


 『毎日大勢を乗せた列車が
  ワルシャワからトレブリンカへ行き
  空(から)で戻る。

  食糧は運ばれていない』



 ☆「さよなら子供たち」(1987)監督 ルイ・マル 出演 ガスパール・マネス、ラファエル・フェジト、フランシーヌ・ラセット、スタニスラフ・カレ・ド・マルベール、フィリップ=モリエ・ジュヌー、フランソワ・ベルレアン

 1944年、ナチス占領時代のフランス。パリからカトリック寄宿学校に疎開している12才の少年ジュリアン・カンタンの学校に、ある日、ジャン・ボネという少年が転入してくる。
 彼は少し変わっているが、数学、国語、ピアノなど学業優秀でジュリアンのライバルとなった。
 初めはどこか打ち解けない2人だったが、しだいに連帯感が生まれてきたその頃、ふとしたことからジュリアンは、彼が偽名を使って転入してきたユダヤ人であることを知る……。


 ルイ・マル監督の自伝的色彩の濃厚な、ナチス占領時代の少年映画。
 …こちらは3度目の鑑賞です。

 朝に観た「戦場のピアニスト」と同様のユダヤ人迫害映画になってしまったのは、偶然です。
 「戦場の…」は正面直球どストライクの “ ユダヤ人迫害映画 ” でしたが、こちらは銃音ひとつ聞こえず、淡々とした描きかたで、しかし「戦場の…」に劣らぬ素晴らしい反戦映画であります。


 『あれから 40年が経った。
  わたしは死ぬまで
  あの1月の朝を忘れない』
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