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2016年07月30日17:13

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「THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション」 「つむぐもの」 「海辺のポーリーヌ」 「緑の光線」 「レネットとミラベル/四つの冒険」

「THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション」、

ジョン・トラヴォルタ主演の犯罪サスペンス。
監督はフィリップ・マーティン。
癌で余命宣告を受けた息子のために裏社会のボスの口利きで
無理矢理 刑務所から出所したレイはそのボスから
ボストン美術館で公開中のモネ「日傘をさす女」の贋作を描き
本物とすり替えて盗み出すよう命令されるが…というお話。
トラヴォルタの父親の老詐欺師役がクリストファー・プラマーで
高校生の息子役がタイ・シェリダンと 俳優が結構豪華なわりに
犯罪サスペンス自体はあまりドキドキする展開ではなくて、
この配役は“親子のドラマ”を語るためだったようだ。
死期の迫る息子がやりたいことを叶えようとする不器用な父が
贋作製作と美術館潜入の犯罪行為によって
息子との関係性を再構築する“いい話”なのだから。
シドニー・ルメット『ファミリー・ビジネス』みたいに親子3代で窃盗に挑むわけだが
犯罪自体はそんなに上手く行くかいっ! って感じ(笑)。
でも、親子の絆ドラマがなかなかいいので 積極的に推奨はできないものの
映画の印象はそんなに悪くないかも。





「つむぐもの」、

石倉三郎の初主演映画で共演は『息もできない』のキム・コッピ、
越前和紙職人の老人の介護を韓国人女性がすることになる…というのは
いささか無理な設定のような気がするけれども、
福井県丹南地区と友好都市である扶余(プヨ)郡でも撮影されているから
福井県がお金を出したご当地映画なのかな??
他者を容れぬ頑固な和紙職人と
決まり事をきちんと守るのが苦手で超強気な韓国人女性の心の交流は
設定の無理矢理感を措けばなかなかいい話なのだが、
介護施設のエピソードが取って付けたようで
頑固老人と言葉の通じない韓国人女性の間に醸成される不思議な関係性―だけで
お話が構成できなかったのかな…?と思わないでもない。
越前和紙の紹介も 介護の仕事の問題も
二人の奇妙な絆の切なさや心地よさの前では枝葉末節に過ぎなくて
そのわりにそこに語りのウェイトが載ってしまっているので
“二人の物語”がその分薄く感じられてしまうからだ。
とまれ、石倉三郎の頑固じじいはいいし
和紙工房や丹南地区の家々の佇まいもいい画になっている。





「海辺のポーリーヌ」 ’83 (仏) ベルリン国際映画祭 銀熊賞,国際批評家連盟賞
「緑の光線」 ’85 (仏) ヴェネツィア国際映画祭 金獅子賞
「レネットとミラベル/四つの冒険」 ’86 (仏)

いずれも特集上映「ロメールと女たち」の作品。
エリック・ロメールは「四季の物語」シリーズ以前の作品は
「O侯爵夫人」しか観たことがなくて、「〜ポーリーヌ」や「緑の光線」は
代表作として名が上がるも未見だった。
フツーの女性たちのフツーの会話で恋模様が語られるのが
ロメール風味だと思うが、
いずれの作品の登場人物も いかにもフランス人らしく個性を主張して
まるでひるむことがないので、本心を明かさず慎ましい日本人の感覚では
どいつもこいつもめんどくさい奴らだなぁ…!と思ってしまう(笑)。
そして その面倒くささが男も女も卑近なのだ。
いるいるこんなヤツ…って感じ(笑)。
なんと言うか…
突然涙を流したり 唐突に怒り出したりして
男にはその理由が解からず 手に負えない女の生態―みたいなものが
リアルというより可笑し味をもって摑まえられていて
ロメール、よく観察してるよなぁ…!と感心してしまう。
彼の女に対する眼差しはあくまでも暖かで
そういう困った女たちを慈しむように眺めているのがいい。
そういうところが
ホン・サンスが似てると言われる所以なんだね。
どれもとても面白かった♪ 絶対眠くなるけどね(笑)。




どうでもいいんだけど…
ゆうべ 「シン・ゴジラ」 観ました。
めっちゃ面白かったので
今日行けたら
I MAX でもう1回観て来ようと思っています…。ははは。

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