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2016年07月16日12:52

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恋する夏の日  天地真理




恋する夏の日
天地真理


俺は70年代に恋している。
今でも、ずっとである。

当時から、(小学生の時から)なんて今って素敵なの?!と
思っていたが、それがずっと続くのだと思っていたのが大間違い。

だんだんと、つまらない時代になったのだ。
それは初めてのことが、もう出尽くしたからだ。

効率を考えた、損得勘定でつくる音楽や
熱い気持ちさえ、うっとおしいという風潮。

ことなかれ主義。
裏工作。
空気を読みすぎた非効率。

別に今の子たちだけが悪いとも言い切れない。
その子たちの教育をしなかったのは俺たちの世代だからだ。

俺は現代に生きていることを、まったく素敵だとは思わない。
競争に勝たなければ生きていけないような風潮や
少額で暮らせない年金をもらうと考えると。

死ぬまで退職なし、腰がいたくても働けという世の中。
働くのは別にいいが、懸命にやっても年寄だから、どうせ6万円が精いっぱい。

毎日、卵とこんにゃくを食う羽目になるのはわかっている。

そしていつも思う。
JRに乗っているとき、会社にいるとき
歳を取った人を、全く敬いもせず、
邪魔者あつかいする若い子たち。

さっさと仕事を終わらせた人が偉いみたいなあの感じ。
スマートフォンでゲームに夢中になって、心の目が死んでる人々。

口の利き方もしらない、失礼な人たち。
嘆かわしい。

自分は罠に落ちないようにしていて、
誰かが落とし穴に落ちろと願う残念な空気。

俺はそのような世の中が大嫌いである。

70年代なら、年功序列で、歳をとった人は
偉い!そういう風潮が確固としてあった。

ちょうど今くらいに、寿命を迎えるのがベストだったのだ。

そう、つまり昭和25年生まれぐらい、これに勝るものなどない。
年金も生活に余裕があるほどもらい、
悠々自適な老後を送れるのはもうすぐ終わるのだ。
あと数年で。

昭和39年生まれの俺は、あまり得ではなかった。
あえて言えば、82年組のアイドルをリアルタイムで見れたことだ。
学生だったから、TVを見る時間がわりとあったのでよく見ていた。

伊代が「この本まだ読んでない」と自分の本を紹介した
オールナイトフジのあの真夜中の瞬間までリアルタイムで見ていたのだから。
(まさかこれほどまでに引き継がれるギャグになるとも思わなかったが)

尊敬できる人たち、どんどん死んでいく。
ああ、俺より先に逝かないで!

70年代を偲ぶとき、忘れられない天地真理。

天然な天地真理。
天然な山本リンダ。
天然な浅田美代子。

この人たちはたまらなく愛おしい。

天地真理といえば、精神的に病んで、愛想が悪い時期があったと
よく書かれているが、俺は当然のことだと思う。

アイドルなんて、数年で卒業しないと病むのは間違いない。
いつも笑っているなんで、物理的に無理に決まっている。
それが「金」を稼ぐ条件だったとしても。

埃だらけのスタジオで、気に入らない人に囲まれて
ああしろこうしろ言われて、女の場合、体の付き合いまで。

ナベプロの暴露本に「政治家の宴会に呼ばれた天地真理」の
話があって、渡辺晋が政界に興味があって、ナベプロのアイドルに
お酌をさせたとあった。

お酌で済めばいいほうだ。

天地真理と山本リンダの自宅や生活ぶりは
TVの特番で目にしたことがあるだろう。

あの生活感あふれる、普通の部屋。
暮らすのに、便利なようにレイアウトされた部屋。

使い込んだキッチン。

天地真理に至っては、今じゃなぜか、超有名なホーム暮らし。
ファンからおこずかいをもらってちゃっかりさん。

もし、計算高いタレントだったら、(たぶんルミ子とか)
あの趣味の悪い、シャンデリアや西洋風の高級家具に包まれて
これ見よがしに見せびらかすだろう。

天地真理が若いとき買った、都内の豪華な家での出来事。

「あるとき私、とても寂しくなって泣き明かしたの、あの豪華な家で一人」
「どうしてだかわからない、とても恵まれているのにね」
と本人が語ったことがある。

「お金があると使っちゃうの・・・」
この言葉もまったくよくわかる。

天然以外ほかに説明ができない人間性である。

楽しいから笑うの、お金があるから使っちゃう、おいしいから食べ過ぎちゃう
だから太り気味なの・・・・。

こんないとおしいことが、だらしないと責められるこの時代。

俺は天地真理はとても好きである。
良い人に違いないからだ。

そのような計算のない人間性に、
スタッフの力が加わり、輝いた瞬間こそがアイドルの醍醐味。

恋する夏の日は、4chステレオ録音で当時としては珍しい試みだった。
当時、うちには偶然、テクニクス4chステレオがあった。

まあうっすらと4つのスピーカーからバラバラに音が出ているなという
印象で、劇的に素晴らしい音質だったわけでもなかったのだが。

しかし、この歌独特の世界である、夏 テニス 萌える植物 風
軽井沢という感じが堪能できたことは間違いない。

この歌の最大のポイントは、ジージジー・・・というエレキギターが
前面に出てきた後の♪今年の夏・・・のファルセットがかぶる瞬間だ。

木琴が軽井沢の風をイメージしているのも最高だ。

当時、榮太樓という蕎麦屋の前を歩いたとき、この曲がトラックの
カーステからラジオで流れていて、AMのあのこもった音にぴったりの暑苦しい
感じが、季節と曲とマッチしすぎていて、一枚の絵のように思い出す。

そう、まるでビヤホールで、焼き鳥を一本食べたあとのビールがたまらなく
おいしいような気持ちと似ている。

もしくはカレーライスを食べた後の、ミネラル麦茶にも似ている。

とにかくさわやかだったということだ。

♪ あなたを待つの、テニスコート。
木立ちの中、残る白い朝もや。

素敵な予感、健康的なデート。
情報網など、黒電話しかなかったあの時代。
女性が煙草を吸うだけで、軽蔑されたあのルール。
女性イコール 清く正しく美しく!
待ち合わせに女性が15分早く来る、お弁当を手作りで持参する女。

これが根っこにあるからこそ生きる、歌の人物たち。

今じゃ、男が30分早く来て、女が気に入るようなデートコースを
下調べして、おごって当然、気に入らなきゃ女から次の男へ
煙草ふかして、スマフォでチェンジだ。

色もそっけもない。

昔風の女は、金持ちのイケメンにしかもう来ない。
「条件つき」の愛なのだ。

だから、もう歌で楽しむしかない純愛。

天地真理のHPでやってほしいこと。

「天地真理ふれあい募金」である。

それは夢を演じきったギャラなのだ。

1000円で握手+5分間おしゃべり券。

時給6000円になる。

AKBだって似たようなことやっているのだし。

上野公園あたりで、ゲリラ的にやるのも素敵。

絶対に行くね!




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