※このリプレイは、ゲームブック【黒い魔の城】のネタバレをしていますが、作品はどこにも公開しておりませんのであなたがプレイすることはありません。安心して読み進めてください。
先日、黒歴史として、中学頃に自作したゲームブックの数々を紹介する記事を書きました。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1952440320&owner_id=7076225
そしてそこで、かつて自作したゲームブックのリプレイを書こうなどという、トンデモ企画を立てました。
今回チョイスしたのが、こちら【黒い魔の城】となります。
暗黒の魔王を倒すために黒魔術の城に乗り込む作品です。何だこのひねりのないネーミングセンス。
さて、この作品なんですが、なんと、舞台がファイティング・ファンタジーのアランシアの世界なのです!
が!
世界観の繋がりは一切感じることはできない、完全にオリジナルな世界になってます。登場する地名もオリジナルです。
せっかくアランシアが舞台ってことにしたのに、有名キャラクターが名前だけでも出てくるとか、そういうこともありません。
ワールドガイド「タイタン」も発売されてないし、そもそも当時手元にあるのはほんの数冊のゲームブックだけ、という状態だったはず。
パラパラとページをめくってたら、「機械獣」なるモンスターが出てましたw マジンガーZかw
つまり、アランシアを舞台にしたとは名ばかりの、完全フリーダムな作品ってことですね。
なんで一行目に「アランシアが舞台」なんて書いたんだ中学生俺www
ちなみにこの作品、レポート用紙にして25枚、パラグラフ数にして227番の冒険です。
そこまで理解したところで、それでは早速行ってみましょう!
◆あらすじ
ここはサン・ホーク。アランシアの南方の土地。
そして俺はこの地に住んでいる旅人。「住んでいる旅人」っていう表現にどう対処していいのか困る。俺は日本語に不自由している。
そんな俺がマルベールの城下町に立ち寄った時のこと、住人の表情に一様にかげりが見える。何やらただならぬ雰囲気だ。この地で一体何が起きているのだろうか。
まだ何も始まっていないがそんな状況からのスタートです!
◆準備確認
さて、俺のステイタスは体力点のみ。10点。
そして持ち物は、愛用の剣と背負い袋。
背負い袋には15個までのアイテムを入れることができる。愛用の剣は15個に含めなくて良いそうだ。そりゃそうだ。あと金貨も持ち物制限には加えなくとも良いと注釈がある。なるほど。金貨15枚でいっぱいになってしまう背負い袋では役に立たないものな。
◆アタック01 おばさん無間地獄
最初の選択は情報収集。近くの人に尋ねるか、酒場に入るかだ。
まずは近くの人に話を聞いてみることにした。
ところが話しかけた陰気な住民は、何も答えずにさっさと立ち去ってしまった。うーむ。
次は誰に話を聞こうかと選択が。
むこうのおばさんと、こっちのおばさんだ。
なんだここは。おばさんしかいないのか。
手近なところから、こっちのおばさんに話しかけてみた。
「わしは今忙しい。むこうのおばさんに聞いてくれ」
仕方ないな。むこうのおばさんに話しかけてみよう。
「わしは今忙しい。そっちのおばさんに聞いてくれ」
なら、そっちのおばさんに話を聞いてみるか。
「わしは今忙しい。むこうのおばさんに聞いてくれ」
そっかー。じゃあ、むこうのおばさんに……って……
無限ループしてるじゃないかーーーーい!!!!wwwww
マルベールの城下町。そこは忙しいおばさんたちがせかせかと走り回る町であった。
そして、どのおばさんに話しかけても答えてもらえないので、やがて俺は、考えるのをやめた。
ゲームオーバーにすらなれなかったぜ。
◆アタック02 俺がこんなに金持ちのはずがない
気をとりなおしてアタック02。まだ何も始まっておりませんww
俺はマルベールの城下町にやってきた。ここは人々が暗い表情をし、おばさんたちが忙しく走り回っている町だ。
最初の選択肢。近くの人に話を聞くか、酒場に入るか。
近くのひ……そうだな! やっぱり、情報収集の基本は酒場だよな!
そんな風に言いながら、真っ昼間から酒場に直行する俺。どう考えても何か間違っているが気にしてはいけない。
さて、酒場に来たが、お金は持っているか?と尋ねられる。
そりゃ、いい年した大人が自分の意思で昼間っから酒場に来てるんだ。小銭の少しは持ってるだろ。
持ってる……と。
「今のところ金は手に入っていないはずだ。END」
ポカーン。
またしてもひどい展開であった!
ていうか、所持金なしの旅人って。ダメじゃねえかこいつww
◆アタック03-1 俺の操る主人公が勇者すぎる
俺はこの地に住んでいる旅人だ。所持金はない。
そんな俺が立ち寄ったのはマルベールの城下町。暗い表情をしたおばさんたちが忙しく駆けまわる町だ。
町の様子が少々気にはなったものの、はらごしらえがしたくて仕方ない俺は、手近な酒場に入ることにした。
金はないが、話のわかる客とうまく意気投合しておごってもらおうってぇ寸法だ。
「おう、お前、こっちに来て一緒に呑まねえか」
なんと、俺の目論みどおりに気前の良さそうな人が現れてくれた。ありがたやありがたや。
俺はこの男の話にうまいことつきあいながら、こちらからも何か質問してみることにした。
俺が質問できるのは以下の3つの中のひとつ。
「何故住人が暗い顔をしているのか」
「マルベール城はどんなところか」
「この町に価値のあるものはないか」
最後の質問はあまりにも露骨すぎてダメすぎだろう。
ここは素直に最初に感じた疑問をぶつけてみよう。
何故ここの町の人々は一様にかげりのある表情をしているのだろうか。しかも忙しい。
すると男はよく聞いてくれたとばかりに語りだした。
「あの城のせいさ。あの城には、黒魔術を使うなんとかって奴が住んでるんだ。そいつが来てからさ。こんな陰気な町になっちまったのは。しかも忙しい。今じゃマルベール城って呼ぶ奴は一人もいねえ。『暗黒城』ってな」
なるほどそういうことだったのか。
俺はその話を聞き、もちろん城に乗り込むことに決めた。
なに、おごってくれた礼だ。ちょっとばかし町を平和にしてきてやんよ。
ってちょっと待て。「もちろん」って何だよ。
俺の行動力にプレイヤーがついてけてない。
この話を聞いてすぐに「もちろん」で即決するなんて、いくらなんでも無謀すぎるだろwww
だいたいこの男だって、「なんとかって奴」とか言ってて、ラスボスの名前もわかってないんだぞ。
だが俺はもう止まらない。どうにも気づかない。
そんなあまりにも勇者すぎる俺は、すぐさま暗黒城に向けて出発したのであった。
ちなみに、ゲーム開始からここまで、全てまだ1ページ目の出来事である。
レポート用紙に書かれたこのゲームブックのページをめくってすらいないのだ。
さあ、ここからが冒険のはじまりだ!
次回、暗黒城にたどりつけない!?
■登場人物
俺 日本語が不自由で金欠な旅人。酔ったおっさんの話を聞いて暗黒城に乗り込む。
男 酒場で呑んだくれて、城主の名前も思い出せない。
おばちゃんズ マルベールの町をせかせかと動き回っている忙しい人たち。
黒魔術を使うなんとかって奴 ラスボス。
【黒い魔の城】黒歴史ゲームブックリプレイ目次
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第2回へ
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