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2016年06月22日22:38

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静かな尾瀬〜35年ぶりの再訪〜

尾瀬にはいくつものコースがある。
今の時期燧ヶ岳は登れるが、至仏山は植生保護のため6月いっぱい登山禁止だ。
キャンプ場は3か所ある。

見晴でテント泊したい!
尾瀬ヶ原も尾瀬沼もアヤメ平も行きたい!!
燧ヶ岳に登って御池に下りたい!!!

さて、これらの希望を叶えるコースは・・・
何かを犠牲にしないといけない。

鳩待峠から入り、アヤメ平を通って尾瀬ヶ原に下って尾瀬沼でテント泊して、燧ヶ岳に登って御池に下るというのが一番いいような気がした。
だが、尾瀬沼のキャンプ場は予約制で受け付けは午後1時からで、板張りの上で・・・う〜〜〜ん・・・・・・

とりあえず、キャンプ場は見晴にしよう。
となると、アヤメ平はあきらめて大清水から入って尾瀬沼を見て見晴でテント泊。
翌日はきつそうなナデッ窪から燧ヶ岳に登り御池に下る。
そういう計画にした。

だが、前日にガラケーで見た尾瀬のレコで、アヤメ平を「天空の楽園」と評しているのを見て心は決まった。
今回のメインはアヤメ平にしよう!!!

6月20日

大清水までの予約のバスを戸倉で下り、鳩待峠行きのバスの乗り替えた。
戸倉の空は雨が上がり快晴だった。この時点でテンションは上がる。
このバスにはバス組の3人の他に自家用車で来た4人が乗った。

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鳩待峠からアヤメ平に向かって歩きだすと、バス組にいた若い女性が追い越して行った。
さらに歩いているとバス組の男性が追いついてきた。私より少し年輩のようだ。
今日はバス組3人がアヤメ平に向かう。

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樹林帯の山道はなだらかで歩きやすい。
とは言え、今季初めてのテント泊。荷物は13キロくらいだろうか。肩にのしかかる。
足どりは重い。

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横田代あたりで前の二人に近づいた。
すると、先頭を歩いていた男性が戻ってきた。
「そこに熊がいたんです。びっくりしたけど、逃げて行きました。けっこう大きな熊でしたよ」
「ええっ!」
「それじゃあ、しばらく3人まとまって歩きましょう。」

私たちは大声を出したりしながら歩いた。
こういうときは一人では心細い。

やがて広々としたアヤメ平の湿原に着いた。

後ろには至仏山
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前には燧ヶ岳
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右には日光白根山や赤城山
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左には越後の山
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空は青空
湿原には池塘とワタスゲ
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本当に天空の楽園にふさわしい所だ。
若いときに来たが、天気は良くなかった。
こんなに素晴らしい眺めの所なんだ。
やっぱりアヤメ平に来て良かった。

竜宮小屋へ下る道はまた樹林帯だ。
湿原ではバラバラだった3人が一緒に下る。
若い女性は横浜からのKさん。後で知ったが長女と同じ31才の女性だ。
男性は埼玉からのSさん。尾瀬が好きでこの10年以上毎年3回は尾瀬に来ているそうだ。
3人でおしゃべりしながら下るとあっという間に竜宮小屋に着いた。

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日帰りのKさんはここから山ノ鼻に向かう。

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Sさんは尾瀬沼に泊まって翌日長英新道から燧ヶ岳に登り、御池に下ると言う。
ここで分かれて、私はのんびり見晴に向かった。

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見晴に着く。
かなり眠くなっていた私はまずは昼寝をしようと思い、木陰にテントを張った。

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少し横になってから尾瀬ヶ原を散策した。

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時間が早いから山ノ鼻まで散策しようと思っていたが、眠気が襲ってきた。この数日の疲れがどっと出たようだ。
夜行バスで東京に着て同期会、長男の家に泊まって翌日は義母の一周忌、そして夜行バスで尾瀬に。還暦でこんなことしたらそりゃ疲れるわ。
雲も広がってきたので、テントでゆっくりすることにした。

眠くてしかたがない私は早めの夕飯にして横になった。
時折雨がテントを叩く。明日の天気は良くなさそうだ。
燧ヶ岳に登るのは止めようかなあ・・・ナデッ窪登山道は雨の日は危険だから登らないほうがいいと小屋の人が言っていた。
長英新道だと時間がかかる。燧ヶ岳に登らないで燧裏林道から御池に出てもいいな・・・ここも歩いてみたかったんだ。
あれこれ考えるうちにいつもより少ないアルコールで寝着いてしまった。
あっ、このワインは半分残りました。

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6月21日

目が明く。2時半だ。
今から起きて用意すれば長英新道から燧ヶ岳に登れるかも知れない。
雨は止んでいる。だが、眠い。
やっぱり燧ヶ岳は止めてゆっくりしよう。

4時過ぎに起きる。曇り空だ。燧ヶ岳への未練がなくなる。
ちょっと早朝の尾瀬を散策しよう。カメラだけ持って外に出る。
尾瀬ヶ原のあちこちに朝霧が立ち込めていた。この幻想的な感じが尾瀬らしくて好きだ。

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テントに戻り、コーヒーとカップ麺の簡単な朝食を済ませてパッキングする。
雨で濡れたテントをタオルで拭いてたたむ。重くなった。
食料は減ったが、テントが重くなった分昨日と変わらないか。

今日は竜宮からヨッピ吊り橋に行って、三条ノ滝を見て燧裏林道を通って御池に出ることにした。
このコースも気になっていたのだ。

平日の尾瀬ヶ原は閑散としていた。広い湿原に人の姿は一人二人。ちょっと歩くと誰も見えなくなる。
花が少ない時期だからだろうか。

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東電小屋を過ぎると樹林帯の道になる。
元湯山荘を過ぎると、木道も古いものになり、それも所々で途切れて登山道らしくなる。

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平滑ノ滝展望台から見る滝は気持ちよさそうだった。

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三条ノ滝は迫力があって怖いくらいだった。

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ここまでは来たことがあるが、ここから御池までの道は初めてだ。 しばらくは樹林帯の道を行く。

突然開けて湿原が現れる。
右上には燧ヶ岳の双耳峰の山頂部分が見えた。今日の燧ヶ岳の天気はどうだったんだろう。
雲海の上だったかも知れない。
憧れの平ヶ岳も見える。

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小さな池塘のある湿原に出る。
池塘に映るワタスゲが可愛い。

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大きく開けた湿原に出た。上田代だ。
ワタスゲが風にそよいでいる。
何とも気持ちのいい湿原だ。
平ヶ岳の上には青空も少し出てきた。

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時計を見る。13時10分のバスに間に合いそうだ。ちょっと急ぎ足になる。
御池に着く。13時5分だった。

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そこで、前日一緒になったSさんと会った。彼は尾瀬沼に泊まり長英新道から燧ヶ岳に登ったがガスで何も見えず風も強かったそうだ。
「いやあ、御池の下りは雪もあって下りにくくて時間がかかってしまいました。」そう言った。
やっぱり今回は燧ヶ岳に登らなくて正解だったようだ。

13時10分発のバスに乗り、Sさんに別れを告げて桧枝岐で下りる。
燧の湯の温泉に入る。
バス停の前の蕎麦屋に入る。ビールともりそばを注文する。
蕎麦もおいしいが、漬物もおいしい。

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御池14時30分発のバスに乗り、会津高原尾瀬口の駅に向かう。
私の35年ぶりの尾瀬が終わろうとしていた。

アヤメ平と燧裏林道の湿原は素晴らしかった。
特にアヤメ平からの展望は素晴らしく、燧ヶ岳に登らなかった分を補ってくれた。
35年ぶりに訪れた尾瀬は私に新たな感動を与えてくれた。
ありがとう。
またいつか訪れる日は来るだろうか。

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