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2016年06月21日02:19

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黒部の太陽

休み。天気が良ければどっか山に行こうと思っていたがビミョーな天気なので来週の休みの晴れに希望を託す。

所用で実家に行き両親と一緒に昼メシを食いに行く。寿司ごっそさん。
そのあと楽器屋へ。ひるねの屋外用プラ管オーボエが調子悪いので調整に持っていく。幸いにしてその場ですぐに対処してもらえ、とりあえずは使えるようになる。今度の本番が終わったら本格的に調整に出すとしよう。
それからブッコフにいらん本を売りに行ったり、コーナンに買い物に行って帰宅。


帰ってからはDVDを観る。石原裕次郎・三船敏郎主演「黒部の太陽」。

舞台は昭和30年代、正規の難工事と言われた黒部ダム建設のとりわけ関電トンネルの掘削工事を中心に、男達の苦闘をひたすら実直に描いた映画である。
「この映画は大画面で観てほしい」という石原氏の希望によりながらくビデオ化されていなかったが、震災支援のリバイバル上映をきっかけにして石原プロ50周年の節目にDVD化されたらしい。
9年前に黒部ダムを初めて訪れてから観たい観たいと思っていたが去年ようやくDVDを入手できた。なかなかまとまってゆっくり鑑賞する時間が取れなかったので、今日は長年の願いが叶ったということになる。
せっかくなのでプロジェクターを使って大画面で観ることにする。皿うどんシステムは映画自体がモノラル音声のためあまり意味がなかったかも知れんが。

関電のトンネル工事責任者である三船敏郎と、熊谷組の下請け土木事務所の所長を父に持つ石原裕次郎の二人を主役として、トンネル掘削工事を縦軸に、男達の人間ドラマを横軸にして物語は淡々と進んでいく。
中でもトンネル工事の危険さの描き方は特筆ものであり、軟弱で地下水の多い破砕帯の場面は鬼気迫るものがある。落盤直前の不気味な描写もさることながら、大出水による鉄砲水のシーンは圧巻の一言。それもそのはずで、トンネルのセットの上には出水を再現するための巨大な貯水タンクが設置されていたのだが、想定よりも水の量が多く10秒に420トンという水が濁流となってトンネルセットの中に噴出するという撮影事故が発生したのだという。水はセットや機材、役者やスタッフを押し流し、右手親指骨折と全身打撲の石原はじめ40名もの人間が重軽傷を負ったという。機材もほとんど破壊されたが奇跡的にフィルムは無事で、演技ではなく本気で逃げ濁流の飲み込まれる石原らの映像が残ったらしい。そりゃ迫力あるわ。この映像はどんなにCGの技術が発展してもそうそう越えられないんじゃなかろうか。

7ヶ月の時間を要して破砕帯は突破され、やがて関電トンネルはついに貫通の日を迎える。男達の個人個人の事情をまったく顧みることなく事業は進んでいき、黒部ダムは完成する。
多くの仲間や家族を失いながらも完成したダムの上で三船と石原が最後に何を思うのかは語られない。


いやー面白かったわ。3時間15分という長さをまったく感じさせない。
これから観ようという方は是非ともできるだけ大きな画面で観ることをおすすめしたい。
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