兵庫県議の一部分

「あ、川井田さ〜ん」
「あぁ、これはどうもどうも。」
昨日、駅前で兵庫県議会議員　川井田清信氏にお会いした。
何をしてるかは見えなかったけど、チラシみたいな物を手に持っていたので選挙活動的な何かかな。手を振りながら自転車で通り過ぎようとしている私のほうに向き直り、川井田さんは低姿勢でこう言った。
「今年も、夏の踊りの時にはよろしくお願いします！」
「いえいえこちらこそ、ほんなら夏にね〜！」
あれ？
いいの？
その手に持ってるチラシ渡したりとかその宣伝とかしてんじゃないの？
何してるかは結局わかんなかったけど。

私は夏に盆踊りのハシゴをし、休日に盆踊りのボランティアをし、それでも飽き足らず盆踊り練習会までやる盆踊りキチガイなんだけど、盆踊りを通じて数々の政治家を見てきた。
盆踊り会場では必ず政治家の挨拶がある。大阪の橋下氏が「夏になると政治家は盆踊りばっかり行ってるじゃないですか」と揶揄したイメージ通り、政治家は盆踊りに集まった地域住民に対してスピーチをする。そしてその殆どが、スピーチだけをして帰る。あるいは盆踊りを少し眺めながらビールで喉を潤して帰る。次の櫓に挨拶に行くためにとっとと移動する政治家もいる。

例に違わず川井田さんも挨拶をする。
しかし川井田さんは唯一、昔から地域の市民と一緒に盆踊りの輪の中に入り最後まで踊っている。スケジュールの関係上、違う櫓に挨拶に行くような時もあるんだけど、そんな時でも必ず１曲は踊ってから行ってることが多いな。私も市内の櫓を移動して踊っている時があるので川井田さんと同じ動きになることがあるんだけど、最終地の櫓で最後まで踊ってるかな川井田さん。
「ここにもいらしてたんですね〜」
と、櫓を移動してきた私に言う川井田さん。
「川井田さんの追っかけしてんねん」
とタメグチをきくずいぶん年下の私。
私が全く政治に興味がない単なる盆踊りキチガイってことを知っているので「アハハハハ〜盆踊りがお好きやからねぇ」と返す川井田さん。

スーツ着て汗だくになって市民と一緒に盆踊りを最後まで踊る川井田さん。
去年は地域の人と同じ揃いの浴衣を着て踊ってたな、踊りの練習もきっとしてるんだね。
挨拶だけしてとっとと帰る政治家がスピーチしても「ハナシ長いねんっいらんねん挨拶っ」て雰囲気になるけど、川井田さんのスピーチの時は、踊り好きはみんな耳傾けてるよね。
ひとの心に入ってくるって、そうゆうことだと思うな。
市民と一緒に輪の中に入っているからこそ、市民が川井田さんとしゃべってる。
来賓席にいる政治家に市民が話し掛けに行ってるの、あんま見たことないし。
その状況に気付いた他の政治家が、ここ数年スーツ姿で輪の中で一所懸命に踊ってる。
その姿に市民が声を掛けてもいる「スーツで踊ると熱いやろうに〜ご苦労さまやで〜」つって。

「盆踊り」が騒音問題じゃ何じゃとゆぅて衰退の憂き目におーてますが、国民が身近な政治家を見極める場のひとつじゃないですか。
政治家の皆さん、集まったひとたち目当てでスピーチだけして帰るトコしかと有権者に見られてまっせ。


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