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2016年06月13日21:33

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アジールの源流

■アニメ「ばくおん!!」公式痛バイクが登場!天野恩紗、川崎来夢、佐倉羽音仕様の3台を抽選販売
(YATTAR JAPAN - 06月12日 20:00)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=246&from=diary&id=4039868

はて、俺はアニメとか全く関心がねーのだが、この手の痛車や痛バイクってーのは、刺青同様に「特異な立ち位置の人の、対外的な自己主張」に、俺には映るんでな。

或いは「アジール(辺境の民)の表現」かも知れない。

ま、こちとら、注射が怖かったので、生憎墨入れる機会は無かったけど、ハーレー乗り継いで来たせいか、カスタム・ペイントには一定の理解は有る積もりでなあ。

エアブラシでの半裸の女性のイラストとか、非常に多かったからさ。

原型は第二次世界大戦での、航空機のノーズアートからかもね。

実は、米国のバイカースタイルの始まりは、故郷に帰還した元GIから始まってる。

Wの革ジャンパー姿は、航空機ファッションから生じてる。戦闘機や爆撃機に、裸や半裸の女性を描いたりもだが。

因みに、所謂「チョッパー」って、バイクのカスタムも、そっから生じてるんだよ。

戦争が終わった米国では、大量生産されたWLAってな、軍用ハーレーが余り過ぎ、民間に大量に格安の値段で売却された。

で、買った若いやつは「こんなダセーバイク乗れるか?もっと格好良くしよーぜ!」で、ハンドルを目の高さにしたり、ナンパした女性が落ちねえよーに背凭れを高くしたらしいのが発端だ。

当時、動員されたのが「溶接機とサンダー」・・・チョップ(叩き切る)の語源もこれに由来するので。

クルマに関しては、昨今の米西海岸の所謂「CAL」って称されるクルマのカスタムは、チカーノ(メキシコ移民の子孫)に拠る部分が大きいよ。

発端はボロボロの旧車をレストアする際、バンパーやグリルをメッキするカネがねーので、ボディと同色に縫ったり、或いは、フェラーリを買うカネがねえので、トヨタのスープラとかにNOS(ナイトロ・オキシジェン・システムの略。歯科医が使う笑気ガスをシリンダーに混ぜるコトで、ヘッドを冷却して、簡単に数百馬力を実現可能)搭載して、それをぶっ千切ったりだが。

まあ、別にクルマやバイクに限らずだけど、意外かも知れんが、マイノリティや格差や貧困から、生まれて、現在のムーブメントや伝統芸能とかに為ってるカルチャーは実に多い。

判り易い例だと、ヒップ・ホップとかかな。楽器買えねーので、レコードのターンテーブルスクラッチして、ノイズに併せてラップ叫んだり、兄弟のお下がりからダブダブの服着たり、或いはスポーツセンター通えねえから、電柱にネット吊るして、少数でのストリート・フープとかだが。

ま、もっと遡れば、ジャズにしても、南北戦争で解放された黒人の多くが、楽隊でトランペットでマーチ吹かされてたのが源流と云われてる。元は御詠歌、葬送曲らしい、「生前は辛い毎日だったので、死んだら陽気にゴスペルで送って遣りたい」からだそーな。

フォークやロックも、本来は「持たざる者の音楽」だ。少なくとも劇場でオーケストラやオペラを楽しめる、富裕層が発明はしてねえからさ。特に前者に関しては、ベトナムでの反戦運動から生まれたので。ギター一本なら、「警官隊が制圧に掛かっても、楽器抱えて逃げられるから」さ。

因みに、能や狂言は、安土桃山時代の河原芸能が基点。歌舞伎に到っては、幕府の女人禁止から、女装する男が担うよーに為った。茶道も、往時はカフェインてな、飛び切り刺激の強いドラッグ・カルチャーの一種と。

・・・でな、この記事の話題に戻るけどさ、これ、意外と後世に継承されたりしてな。

偏見かも知れねーけどよ、美少女アニメとかって、「童貞って、誰かと一緒に為れる可能性すら否定された人が、その受け皿として発展させたカルチャー」じゃねえの。

だったら、「排除に曝された側として、継承性を持つ」んだ。

てーか、「社会的に、無意味な愚行は、もっと増えるべき」だし、この国どころか世界は、「そんな非効率な存在を、我等は、今よりもっともっと必要としてる」から。

マイノリティが自己主張しねーと、「社会より、もっと単一の価値観の会社が、優先されちまう」のでなあ。
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