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2016年06月08日23:28

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幻のコーヒーⅡ

期せずして引っ張ってしまった。
まあいい、1700円のコーヒーにはその価値がある。
しかし1700円のコーヒーって改めて考えると凄い。
すぐそこのコンビニじゃ100円で買えるし、高いと思ってるシアトル系コーヒーショップだって3杯は買える値段だ。
貴重価値はあるったって、スタバやタリーズの3倍美味いんかって話しだよ。
そもそも、良い食事ができるぜ。たかだか嗜好品に、ねぇ・・・

いや、嗜好品ってんなら酒の方が金かかるか。
1700円なんてワインやウイスキーだったらあっという間だろ。
それに常時飲むわけじゃないし・・・
しかし、事前に飲んだ人のレビュー見たら「独特の味」だとか「美味しい」としか書いてない。
アホか。そんなん何にも書いてないのと一緒じゃ。
少ないながらも語彙で伝えろよ。

そんな事を考えてたら、挽きたての豆で淹れたコーヒーが運ばれてきました。

ん？このちっこいグラスは？シロップ？
聞くと炭酸水で口の中をサッパリさせてからお召し上がりくださいとのこと。
何それ！ちょっとしたセレモニーじゃん。

炭酸水自体は普通のものだった。
そしてコーヒーは・・・うん、香りは普通。恐る恐るコーヒーを口に。
おお、独特だｗｗｗ美味しいｗｗｗ
ジャコウネコの糞から取れたとは、言われても解らないわ。
いや、この店はコーヒーのこだわりが凄く、たくさんの種類があるし、同じ豆でもローストを選べるという徹底ぶり。
だからどのコーヒーも美味しいんです。

コピ・ルアックとは言え、元はアラビカ種の豆。
スッキリとして酸味が少なく、飲みやすいながらもコーヒーとしての香りが高い。
香ばしいローストされたフレーバーは、軽い口当たりの奥に重厚な味わいがあり、例えるなら年代物のウイスキーをストレートで飲む感覚。
ブラックでも、ほんのりと甘みすら感じ、美味しくて口当たりが良いのに香りの余韻が深く、後味に高揚感がある。
カフェインのもたらす高揚感だけじゃ無く、これは・・・

そう思ってたらマスターが解説してくれた。
本物のコピ・ルアックは、飲んだ後に、胸のあたりがフワッとあったかくなり、いわゆるコーヒー酔いに近い症状が出るという。
普段、コーヒー良いしない人でも現れ、コーヒー酔いする人は飲めない程だという。
しかし、含有カフェイン量自体は増えてないから、カフェイン以外のものなんだろうけど。
この現象が現れないコピ・ルアックは偽物なんだとか。

そうか、この高揚感こそがコピ・ルアックの証か。
洋酒を飲んでるような感覚はあながち間違って無かったのか。
現地では嗜好品ではなく、滋養強壮剤として用いられてるのも頷けます。

高揚感と多幸感に包まれつつ、約20分間の脳内インドネシアトラベルは終了。無事札幌狸小路に着陸しました。
コーヒーとしては普通の美味しいコーヒー、でも新たな味覚が開花した気がしました。

結論。
コピ・ルアックには1700円分の価値がある。
この幻のコーヒーを飲んだことある人なんて、1割いないだろうしね。
ファッションで飲むコーヒーではなく、まさしく未知への扉をくぐる儀式でした。
貴重な体験をする事ができ、満足です。
機会があれば、ぜひまた。

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