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2016年06月05日13:21

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冷泉為村/近世和歌集より

わりなくもちらばとさわぐ意(こころ)かな咲くは音せぬ花の春風

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色わかで匂(にほ)ふやいづれ薄霞(うすがすみ)うすくれなゐの花に棚引く

白雲のたえまにみねのさくら花まがへし色はたちも及ばず

へだつともよしやかすみも中々にみえすく花の色をそへぬる

雲かすみよそめけたれて春の日の光に峰の花ぞかかやく

白たへにまじる若葉の色もみず咲きうづむ花の枝を重ねて

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ぬれてなほさかりの花の枝をおもみ風なき雨は降るもいとはず

うすぐもりかすみし春の面影も月にたちそふ霧の朧夜(おぼろよ)

夜の雲収(をさま)るままにそら清くゆくともみえず月ぞ更(ふけ)ぬる

夜をかさね露よりしもの寒しろにかたしきなるる袖(そで)の月影

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