2016.5.14 於:みなとみらいホール
(前半)
モーツァルト
オペラ<フィガロの結婚>序曲 K.492
モーツァルト
ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調 K.219 <トルコ風>
(後半)
ベルリオーズ
幻想交響曲 作品14
(アンコール)
ビゼー
歌劇<カルメン>より 第3幕への間奏曲
指揮:アレクサンドル・ラザレフ
ヴァイオリン:渡辺 玲子
コンミス:千葉 清加
5月の日差しがまぶしい一日でした。日中息子の運動会で外で日に照らされやや熱中症気味で会場へ
1曲目はお馴染み喜劇フィガロの序曲、冒頭からもの凄いスピードで飛ばしまくるラザレフさんの先導にくらいつくオケ。これだけやってもアンサンブルに乱れが生じないのを自慢するかのような演奏
続いてはモーツァルト。柔らかな曲調とオケの音色に硬質で鋭く正確な渡辺さんのヴァイオリンが冴えます。機会は勿論ないですが、娘もこういう方にレクチャーを受ける機会があればもっと視界が開けるのだろうなと激しく感じつつ演奏に集中
ラザレフさん、1曲目のあと舞台袖には捌けず、舞台で渡辺さんを迎えるというスタイル。演奏後もそうですが、この人の他者を立てるスタンスにはいつも感服
後半は幻想。幻想といえばアマオケもよく演奏するので、数十年前の学生オケやこれまでの在京オケの事などを思い出しつつ拝聴させていただくつもりだったのですが、今回の演奏は全く別物。どうもラザレフさんの手にかかると全てにコントラストと魔法がかかるようで今回もメロメロにやられてしまい・・・
コルネットもハープもパーカスもファアゴットもクラリネットも弦も千葉さんもとても良かったのですが、一番は「野の風景」のオーボエ。穏やかな相聞歌の中に憂いを帯びる微妙な味わいが長めのテヌートでじっくり歌われます。上手い!舞台袖からのバンダも効果的。
N響の池田さん似の美人奏者でしたが、視力の限界で杉原さんであったのか判別は付きませんでした。
今日は大編成で他オケからの賛助も多かったようですが、上手い方が集まり数回のリハーサルで見事な演奏ができるのも日本フィルとラザレフさんの底力のような気がしました。
アンコールはハープが登場するカルメン間奏曲。ラザレフさんはフルートの音をそのまま客席に向かって投じるいつもの仕草。
演奏もパフォーマンスも見事でした。
終演後は、ソリストの渡辺さんもロビーに立ち、熊本地震の募金活動。もう1ヶ月になりますが、みなが忘れないように、こうした活動は継続的が大事ですね。昨晩は25万円集まったそうです。
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