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2016年05月06日00:52

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タイ映画

2014年の東京国際映画祭で上映されたタイ映画があります。
「クーカム」という映画で、原作はタイの小説「メナムの残照」という作品だそうです。
なかなかの人気作品だそうで、過去に6回のドラマ化、この映画も4回目の映画化だそうです。

第二次大戦中、タイには日本軍が駐屯していました。
当時のタイは東南アジアで唯一植民地支配を受けていない独立国。
日本との関係も良好で、日本軍の駐屯はあくまでも友好国の軍隊としてでした。
とは言っても、それは日本側の主張。
タイ人にとってみれば他国の軍隊が駐留しているのはあまり面白くはないでしょう。
タイ政府と日本政府の関係が良好で、タイ政府は欧米列強への牽制、日本政府は東南アジアでの勢力維持というそれぞれの思惑があったとしても、庶民にとっては怖い外国の兵隊が来てるわけですからね。

そういう状況下でのラブストーリーです。
誠実な日本軍兵士の小堀と普通のタイ人女性とのラブストーリー。
タイ人小説家が思い描く「誠実な日本人」の象徴がこの小堀というキャラクターなのです。

そしてこの小説が何度も映像化されている人気作品であることを考えると、タイ人の考える日本人像やタイと日本との関係に対する彼等の理想がこの作品に込められ、そして多くの支持を集めているのでしょう。

第二次大戦における東南アジアと日本の関係を考える上で、日本における左翼だ右翼だという思想的なしがらみで見るのではなく、現在のタイの人達が当時のことをどのように受け止め、どう思っているのか。
この映画はそれをよく表していると思います。

戦後の日本は「加害者としての反省と謝罪」が強調されてきました。
それ自体を批判、否定するつもりはありません。
ただ、この映画を観ることで、被害者とされる国々が当時のことをどのように感じていたか、今現在どのように感じているかがわかるかもしれません。

もう3年も前の映画なので、これから日本で劇場公開されるというのは難しいでしょうが、せめてビデオレンタルくらいはされて欲しいものです。

この前お会いした日本の芸能プロダクションの社長さんやプロデューサーさんが言っていました。
「東南アジアの映画は日本での公開がほとんどなく、情報が少ない」
映画のレベル自体は低いのかもしれませんが、良作が少しずつでも紹介されていけばいいなと思います。



この映画の主題歌はタイ駐在の日本人が歌っているそうです。

なお、観光地としてのタイ、特にバンコクはかなりお勧めです。
1日ツアーでアユタヤも行けます。
但し、美人のタイ人には注意して下さい。
女性ではないかもしれません。
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