漫画家・小山田いくさん亡くなる 代表作に出身地・長野県小諸市を舞台にした「すくらっぷ・ブック」など
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インケンなやつなどいない、さわやかな中学生活が描かれたマンガ。
背景によくでてきた小諸の懐古園の奥の展望台・・ 後ろに千曲川が描かれた場所。
その場所を懐古園の中で見つけたときは、マンガの世界と現実とが混同した瞬間となった。
そのマンガはたしか今から35年前。
私が懐古園を訪れたのは今から20年ほど前。
それから毎年夏に行くようになった。
中には動物園も併設され、リンゴの好きな月の輪熊。クマのプーさんのように両足を投げ出して座っているのがかわいい。
ライオンは多摩動物園から来たというオス・メスがいたが、オスが2〜3年前に亡くなり、メスだけどなった。
懐古園の前の土産物屋兼そば屋では「くるみそば」がおいしい。
懐古園は小山田いくの弟、たがみよしひさが描いた軽井沢シンドロームでも描かれていて、あるいみあこがれの場所でもあった。
だから毎年、行くたびにそのころを思い返して懐かしんだ。
宿も、線路を挟んだスグのところに「中藤旅館」があり、毎年、そこに泊まったが2年前の春に営業をやめてしまっていた。
懐古園から車で5分ほどに「布引観音」があり、崖の中腹に社が建てられている、絵はがきでもよくみられるあの場所もある。
懐古園の奥のその展望スポットは、時間が止まったままでその景色がそこにある。
懐古園に行けば、マンガの春ボンやマッキーにいつかあえそうな気さえしてくる。
マンガによく出てきた場所だから、小山田いくさんもよく来ていたのかもしれないので、会えたらいいなぁとか思ったり・・
そういえば、マンガの中で出てきた喫茶店、「アルフヘイム・・妖精館」のモデルの喫茶店はあるのだろうか。
あるのならまだ営業しているのだろうか。
すくらっぷぶっくの中では修学旅行で糸電話で話しをしただけの九州の子と再会という内容があったが、懐古園に初めて行ったときは、あの景色を直接見れたときは、その再会のような感動があった。
また、あのマンガのキャラ設定をされた作者である小山田いくさん自身が、そのようなピュアな恋愛感情を持ち合わせているのだろうと思い、その世界にどっぷりと浸りたかったあのころの私は、懐古園に行くといつでもよみがえる。
あのマンガは不思議だった。
別段、そんなに特異な設定はない、ありふれた中学生活で、ありふれた恋愛と感動と行事。
そのありふれた部分だからこそ、だれしもが体験した純な頃の感動が共感を呼んだのかもしれない。
つまり、あのマンガを読んで似た気持ちになった人は、あのマンガの設定を通してお互い同級生同士のようなものだ。
あのマンガでのシーンを思い返し「あー、そんなこと、あったあった」と、同窓会のような会話ができる。
「ちょこまかぽんぽん ちょこまかぽんぽん・・・ きよふみぃ」
「うぇへいくあっぷ うえーいくあっぷ ちゃっちゃっ」
あのマンガがおわった後も、あのキャラクター達の人生は続いている感じが残っていた。
後の作の「ぶるうぴーたー」にも「すくらっぷぶっく」のキャラが時折出ていたり・・
それがあると、ああ、あのころのみんなはまだ元気でやっているという感じさえした。
しかし、不思議だ。
普通、その作者が亡くなると、それらも全部終わってしまったように感じるものだが、「すくらっぷぶっく」のキャラ達は、作者が亡くなっても、それでもそれぞれの人生を歩んで生きているように感じている。
オカルトな話だが、小山田いくさんは、本当にあのキャラ達に命を分けてしまったのかもしれないなぁと。
いつか、小山田いくさんが、あのキャラをまたどこかで登場させてくれるんじゃないかという再会を楽しみにしていたけど、それは本当にもう無いことになってしまったんだなぁと・・。
今年もできればまた夏に懐古園に行くつもりではあるけれど・・
もうあのキャラ達のその後が描かれることが無いという今回の件により、私はあの景色を見てなにを思うだろうか・・。
あそこの千曲川を見下ろす景色は、本当に時間が止まったように迎えてくれる。
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