外の世界は劇場

さー、今からマジックショーを始めます。
皆様がつくった数週間分の仕事データを、
2日で一つまとめ、ファイリングまで仕上げてご覧にいれましょう。

見事出来ましたら拍手喝采。
見物料など必要ありません。
ただ私の評判を少しばかり上げて頂ければ充分でございますので。

っていう状況ね。

ほらー、向こうの人はもっと凄いマジックしてるよー。6つも掛け持ちしてるよヤバイね。

客や仕事を頼む側は、こちらのマジックを見たがっている。
非現実的になればなるほど喜ぶ。
カリスマになれば自然に人が寄ってくる。
宣伝もしてくれるかもしれん。

皆、客や上の顔色を窺いながら、マジックショーに勤しんでいる。
外の世界は劇場だ。
例え舞台から照明が落ちようが雨が降ろうが槍が降ろうが、劇を完成させなければならない。
そしてそれは全て自己満だ。
だから他人に同じ精神を求めてはならない。

一番嫌な劇場って、
客を蔑ろにするくせに面白くない所や、
何度もつまづいたり間違えたりする所や、
人を巻き込みながら失敗する所だよね。
それはもう事故と呼べるよ。金返せってなる。

でも頑張って自己研鑽に励んでいたら、客も上もどんどん信頼してくれて、後はうなぎ登りだよ。勝手に湧いてくれる。
そうなるまで頑張るよー。うああー。

明けない夜は無いって言うけど、その夜が明けるまでの時間は有限だ。間に合わなくなる。
人は記憶力とコミュニケーション能力が高いので、人が絡むと一気に夜が明けにくくなる。

だから、人の頼みはなるべく聞き、手伝ってあげた方が良い。
人は、悪いように動かさない方が良い。