映画「ワールドウォーＺ」

ブラピ主演。ありていに言えばこの時点でかなり危険。
映画特有のシンプルさとスピーディさによって、淡々とお話が進む。
謎解き的要素が希薄になるとともに、ただの昨今のディザスター映画とほぼ同じ構造になってしまった。
つまり「家族を守る」を合言葉に主人公がワガママをとおして安全そうな場所に移動したら、行く先々が次々と混乱に飲み込まれていって、最終的には主人公一家は助かる。
そういう昨今の。

冒頭、ニューヨークが壊滅する。
軍艦に助けられるも、家族の安全と引き換えに原因調査に協力するハメに。
在韓米軍基地 → イスラエル → アイルランドＷＨＯ施設
Ｚはインド奥地で生まれた。
パンデミックが起きる前から兆候はあった。
銃器で圧倒、歯を抜く、高い壁で街を囲う等で対処していた。
パンデミックのおかげで何故か襲われない人間がいることがわかる。「死の病」に罹患している人間ではないか？と推論する。実験して証明。
死病偽装作戦により、人類に反撃の狼煙が上がった！
だが戦いはまだまだ始まったばかり。ブラピ一家のこれからの活躍にご期待ください。
あら？打ち切りなの？
続編を制作中らしいが、まぁ、打ち切りでもいいと思う。

極限状況下の人間のエゴを描いていない。そのことがゾンビ映画とディザスター映画との違いだろう。
ホラーとは何か？ジャンルの定義を根本から考え直すきっかけになれば、この映画も浮かばれる。