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2016年02月20日11:14

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入道ヶ岳 〜福寿草を探して〜

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2月19日

この日はかなり気温が上がりそうだ。紀伊半島の山の雪は期待できない。
日帰りでどこかいい山はないかなと思ってヤマレコを検索していたら、鈴鹿の入道ヶ岳の福寿草が見ごろらしい。
鈴鹿の福寿草と言えば藤原岳や御池岳が有名で見たことがあるが、入道ヶ岳の福寿草のことは聞いたことがなかった。
レコをみると、咲いているのは登山道から少し外れたところのようだ。無事に見つけることができるだろうか?

うちを4時に出る。
途中の伊勢自動車道の安濃サービスエリアで日の出を見る。
大きな日の出だった。海が近いからだろうか。

登山口の椿大神社の下の駐車場に着く。
仕度をしていると、犬の散歩をしている男性が声をかけてきた。
和歌山から3時間半かけて来たと話すと驚いていた。
「山を下りたらまた3時間半かけて帰るんですか?」

椿大神社の横の車道を上がって行く。
登山口近くの空き地に3台車が止まっていた。そうか、普通はここまで車で来るんだな。
でも、15分ほどの車道歩きはいいウォーミングアップになった。

井戸谷登山道を登る。福寿草はこの谷に咲いているらしい。
歩き始めは肌寒かったが、段々と暑くなってきた。途中でフリースを脱ぐ。
今日はかなり気温が上がる予報だ。
あたたかな山頂でのんびり過ごそう。

小さな避難小屋を過ぎる。この先に福寿草が咲いているらしい。
登山道の横を注意深く見る。斜面を上がる足跡がはっきりあった。ここだろうか。
急斜面を上がってみる。
だが、福寿草の黄色い色は見当たらない。
ここではなさそうだと思って道に戻ろうとするが、滑りやすくて怖い。足元の石が滑り落ちていく。
こんなところで滑落したら大変だ。
動かないしっかりした岩や木の枝につかまりながら三点確保で下る。
登山道に戻った時はほっとした。

それからも福寿草を探しながら歩くがわからない。
かなり上まで登った所で、上から年輩の女性が下りてきた。
「福寿草は咲いていましたか?」聞いてみる。
「この上にはありませんでしたよ。私もネットで見て楽しみにして来たんですが。」
「この下だと思うんですが、わかりませんでした。」

さらに登って行くと、夫婦らしい二人連れが下りてきた。
「どこに福寿草が咲いているか知っていますか?」
「見たことはないですが、大体の見当はつきます。」
「この道をまた下ろうと思っています。」
「福寿草が見つかったら、そばに石を積んでおきますよ。」
「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

帰りにはきっと福寿草に出会えるだろう。ちょっとほっとして山頂に向かう。

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山頂は風が強かった。
笹原の山頂は展望が良く、以前来たときはのんびり昼寝をするのに良かったが、今日は風が強すぎてゆっくりしていられない。
少し下りたところの馬酔木の木陰で休む。
入道ヶ岳は馬酔木が多い山だ。花の芽がたくさんついている。花が咲いたら見事だろうな。

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最初の計画では入道ヶ岳だけでは4時間くらいのコースで物足りなさそうなので、少しイワクラ尾根を往復して北尾根を下山する計画だった。
だが、行きに福寿草を見つけられなかったので井戸谷を下りることにした。また、風が強かったのでイワクラ尾根も行かなかった。

そろそろ福寿草が咲いているあたりに近いなと思った時、下から数人のグループが登ってきた。
「福寿草は咲いていましたか?登りではわからなかったので、またここを下りてきたんです。」
「咲いていますよ。」
一人の女性が福寿草が咲いているところを詳しく教えてくれた。

下りていくと、道から少し外れたところに登りで会ったご夫婦がいた。私に気づくと「ここに咲いていますよ。」と声をかけてくれた。

斜面を上がると、福寿草が点々と咲いていた。
「こっちにもっとありますよ。」
満開の福寿草、開き過ぎの福寿草、開き始めの福寿草。
数はそう多くなないが、枯れ葉の上から黄色い花が顔を出していた。

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良かった。
念願の福寿草を見ることができて、ほっとした。
誰にも会わなかったら自分で福寿草を見つけることはできなかっただろう。
出会った方々に感謝だ。
最初に会った年輩の女性は福寿草を見ることはできたかしら。

雪の少ない今年の冬、花たちもゆっくりと寝てはいられないようだ。

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