ヤクザ、死刑囚えん罪、水爆実験被害…テレビ局が制作する骨太映画の狙いとは【映画で何ができるのか】
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=14&from=diary&id=3822278
『ヤクザと憲法』の予告編で、カメラマンが組員に「拳銃はないんですか？」と訊く。
組員は、一瞬、口籠って「ないじゃないですか」と答える。
へえ、今どきの暴力団って、拳銃持ってないんだと素直に信じたあなたは幸せである。そんな人、滅多にいないと思うけど
。
暴対法が施行されて、暴力団員は最盛期から比べて半減したと言われる。半減してもなお、昨年の時点で約5万3500人の暴力団構成員・巡行船員がいるのが実態だ。それに、暴力団を抜けたからと言って、彼らが堅気になったというわけではない。目を付けられやすい組織から抜けて「単独犯」となっているケースの方が圧倒的に多いのである。
だから阿武野勝彦プロデューサーの「今後、絶滅するかもしれないヤクザ」という認識には違和感を覚えてしまう。たとえば、福岡は指定暴力団が五団体あり、この数は全国ワースト一位、この状況はもう十年以上変わっていない。覚醒剤使用による送致件数も大阪、東京に次いで高い。暴対法が本当に効いているのか甚だ疑問で、「修羅の国」と言われても仕方のない面があるのだ(東京・大阪の人間に言われたくはないが)。
実際に暴力団の内部でカメラを回したというのは凄いと思う。けれどもそれが限界で、映画は矛先が甘いものになっているんじゃないかと心配している。
今週末、阿武野勝彦Ｐと圡方宏史監督が来福、トークとサイン会がＫＢＣシネマで行われる。撮影できなかった現場が必ずあるはずで、そういう話が聴けるなら、これはもう何としてでも行かねばならないのである。
なぜって？ だから、日常生活でヤクザに関わることなんてないと思っている人の背後に、ヤクザは必ず立っているものだからだ。すぐ隣にいて、私たちの肩をポン、と叩くチャンスをいつだって狙っているからだ。
「隣人」のことは、知っておくに越したことはない。地域単位でも、国単位でも。
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●『ヤクザと憲法』舞台挨拶付上映●
http://www.h6.dion.ne.jp/~kbccine/review/yakuzatokennpou/yakuzatokenpou_talk.html
【会場】ＫＢＣシネマ（通常料金/自由席） ※招待券利用不可
【主催】西南学院大学 学内GP「〈ことばの力〉養成講座」
【1月30日(土)】
��13：25〜15：05（本編上映）
15：05〜16：20（舞台挨拶＆サイン会）
��15：40〜17：20（本編上映）
17：20〜18：40（舞台挨拶＆サイン会）
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ ゲスト ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
圡方宏史氏(監督)
1976年生まれ。上智大学英文学科卒業、98年東海テレビ入社。
制作部で情報番組やバラエティ番組のＡＤ、ディレクターを経験したのち09年に報道部に異動。
遊軍としてメイン企画コーナーのＶＴＲを担当する。
11年、12年に日本の農業や交通死亡事故をテーマにした啓発キャンペーンＣＭなどを製作。
『ホームレス理事長 退学球児再生計画』（14）でドキュメンタリー映画を初監督。
公共キャンペーン・スポット「震災から３年〜伝えつづける〜」で、
第52回ギャラクシー賞ＣＭ部門大賞、2014年ＡＣＣ賞ゴールド賞を受賞。
公共キャンペーン・スポット「戦争を、考えつづける。」で2015年ＡＣＣ賞グランプリ（総務大臣賞）を受賞。
阿武野勝彦氏（プロデューサー）
1959年生まれ。同志社大学文学部卒業、81年東海テレビ入社。アナウンサーを経てドキュメンタリー制作。
主なディレクター作品、「村と戦争」（95・放送文化基金賞優秀賞）、「約束〜日本一のダムが奪うもの〜」（07・地方の時代映像祭グランプリ）など。
プロデュース作品に「とうちゃんはエジソン」（03・ギャラクシー大賞）、「裁判長のお弁当」（08・同大賞）、
「光と影〜光市母子殺害事件 弁護団の300日〜」（08・日本民間放送連盟賞最優秀賞）など。
劇場公開作は『平成ジレンマ』（11）、『死刑弁護人』（12）、
『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』（13）、『ホームレス理事長 退学球児再生計画』（14）、
『神宮希林 わたしの神様』（14）でプロデューサー、『青空どろぼう』（11）、『長良川ド根性』(12)で共同監督。
個人賞として、日本記者クラブ賞（09）、芸術選奨文部科学大臣賞（12）を受賞。
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