今日は渋谷ユーロスペースで「老兵挽歌 〜異郷に生きる〜」を観てきました。
監督:林雅行
ナレーション:小倉陽子
台湾にある老人たちが余生を送っている施設「栄民の家」を取材したドキュメンタリー映画です。
そこに暮らす人々は100歳を超える老人から70代までで、その大半は80代から90代の男性です。
そして彼らの大半が中語大陸で生まれ、中華民国時代の国民党軍で兵士として日本、中国共産党人民解放軍、更には朝鮮戦争に動員された人々で、彼らのような立場の人たちを台湾では外省人と呼ばれている特異な存在の人たちです。
これまで台湾ではタブーとされてきた場所だそうで、今回日本人スタッフによる撮影が敢行されました。
彼らは反共義士といって、朝鮮戦争に義勇兵として参加し、米軍の捕虜となり、その後中国大陸には帰らずに台湾に渡った人たちが多く、体に「反共抗俄」など共産党を嫌悪する言葉の刺青を入れています。
インタビューでは「もし韓国軍に捕虜になっていたなら武器を捨てていても殺されていただろう」と語っています。
心は生まれ故郷の中国にありながら、もう大陸には戻るまいと決めている複雑な心境が伝わってきました。
関連サイトURL
http://www.eurospace.co.jp/works/detail.php?w_id=000063
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