1月16日
相方と二人の都合が合い、お天気も良さそう。前々から行きたいと思っていた大川入山に行くことにする。
大川入山からは中央アルプスや南アルプスの展望がいいようだ。また、この時期は笹原に羊のような樹氷がみられるらしい。
展望と羊を期待する。
前日に降った雪は大したことなさそうで、路面凍結していても雪慣れしていない我々でもなんとかスタッドレスの車で治部坂峠まで行けそうだ。
前日出発し、近くの道の駅「信州平谷」で車中泊する。
ここの道の駅はなかなか快適だ。
トイレと隣の休憩室が夜中でも電気がついていて、暖房がきいている。もったいない気もするが・・・
5時過ぎに目があいて起きだす。5時半にセットしておいたアラームを取り消す。
車の中で着替えて朝食にする。
せっかくなのでこの休憩室を使うことにした。お湯を沸かし、コーヒーとカップスープを飲んで朝食のおにぎりを食べる。火器禁止とは書いていないからいいかな?
夜明け前の国道は凍結していた。
道路の温度計はマイナス6度になっていた。
スタッドレスとはいえ、慣れないので相方は後ろから来た車に道を譲ってゆっくり運転する。
治部坂峠を越え、スキー場の前の駐車場に車を止める。
駐車場には薄く雪が積もっていた。
出発の用意ができたが、相方は昨日買った靴ひもを取り替えている。普通上から通す所を下から通している。
「上から通そうとしたけど入んないんだよ。」
「私がやるから用意して!」不器用な相方には無理らしい。
「用意はもうできているから、後はパンを入れるくらいだ。」
靴ひもをちゃんと通して車を覗くと・・・
「ごめんごめん、タイツを履くのを忘れていたんだ・・・」靴下やズボンを脱いでタイツを履いている。
はあ〜〜〜
駐車場を7時半に出発する。
最初の舗装道路には雪があって、3人分のトレースがついていた。
樹林帯の中の道にもうっすらと雪がついている。
山頂にはどのくらい雪があるのだろうか。
横岳を過ぎると、展望が開けた。
長い山並みが続いている。
「南アルプスかしら?ずいぶん雪が少ないわね。」
白峰三山も赤石岳などの南部の3000m級の山もあまり白くはなかった。
大川入山に樹氷はなさそうだ。
樹林帯を抜け、笹原の中の道になる。明るくて気持ちがいい。空が真っ青だ。
大川入山の山頂に着く。
中央アルプスが正面に大きく見える。
木の間に南アルプスの山が見える。
山頂にあるパノラマ図では北アルプスや御嶽山も見えるようだったが、上のほうには雲がかかっている。
富士山はう〜〜〜ん・・・
ネットで見た記録に山頂より少し北に行った所の眺めがいいと書いてあった。
「もうちょっと先まで行こうよ。」
「えっ!?休まないの?」
もしかしたら北側に行けば樹氷が見られるかも知れない。それには早い時間のほうがいい。
トレースもついている。私は休まずに北に下った。
北側は雪が多かった。だが、樹氷はその北のほうの山に少しついているだけだった。
白い羊というよりは、黒っぽい羊だ。
その奥の恵那山には樹氷があるように見えた。
そこからの眺めは山頂からよりも良かった。
山頂に戻ると、相方がお腹をすかせて不機嫌だった。
「着いてすぐにカップ麺を食べようと思ったのに・・・」
コッヘルとコンロは私が持っていたのだ。慌ててポットのお湯を温める。
カップ麺を食べてようやく落ち着いた。
来た道を戻る。
南アルプスは山頂よりも途中のベンチのあたりからのほうが良く見えた。
仙丈ヶ岳から、白峰三山、塩見岳、悪沢岳、赤石岳、聖岳、光岳から深南部の山まで横に長く伸びている。
甲斐駒と鳳凰三山は見えなかったが、南アルプスのほとんどの山を見ることができた。
日のあたり方の違いからか、朝見た時よりも雪で白く見えた。
去年歩いた塩見岳から仙丈ヶ岳までの仙塩尾根、ここから見える白峰三山はべつの稜線だ。
白峰三山の山を除くと、取り立てたことのない長く地味な稜線だということがよくわかる。
それはそれでいいものだ。
今年歩こうと思っている聖岳から光岳への道。
けっこう長い。アップダウンもかなりありそうだ。覚悟しないと。
登山道の雪はかなり少なくなっていた。
だが、今週はぐんと冷え込んで大雪になりそうだ。雪道に慣れていない私たちには登山口まで来ることも難しくなる。
この後誰かがアップする大川入山も、そこから見える南アルプスの山も、全く違った景色になっているだろう。
少ない雪だからこそ見られた景色。
ありがとう大川入山。
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