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2016年01月08日00:23

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崩壊

さて、年が明けた途端、中国株が大きく価格を下げ、1月4日、1月7日とサーキット・ブレーカーが発動しました。

サーキット・ブレーカーとは、株式市場や先物市場で価格が大幅に変動した際に、相場を安定させるために発動する措置になります。
売買制限をかけ、値幅制限や取引中断の措置がとられます。

年初には約3500ポイントだった上海総合株価指数が、本稿執筆時点で3115ポイント。
断言しますが、中国の経済失速は長期化します。

中国経済の失速が長期化する理由は、現在の中国は「不動産バブル」「株式バブル」そして「設備投資のバブル」という三つのバブルが崩壊する局面にあるためです。

特に厄介なのが「設備投資のバブル」です。
中国は共産党政府の「経済成長至上主義」により、需要が存在しないにも関わらず、総固定資本形成
(民間住宅、民間企業設備、公的固定資本形成)を拡大することで、成長路線を維持しようとしてしまったのです。

何しろ、中国の支出面のGDPを百分比で見ると、総固定資本形成がGDPに占める割合は、2013年の数値で何と約46%にも達しています。

反対側で、2004年には四割を超えていた個人消費支出が、13年には約36%にまで落ち込んでしまいました。
ちなみに、日本の個人消費がGDPに占める割合は約六割で、アメリカは七割です。
中国が極端なまでの「投資依存経済」と化していることが理解できます。

「投資が経済の中心だったのは、日本の高度成長期も同じでは?」と、思われた方がいるかも知れませんが、そんなことはありません。
日本の高度成長期に投資がGDPに占める割合は、高くても35%でした。
現在の中国は、明らかに投資依存が行き過ぎています。

昨年12月22日、中国が景気対策として、金融政策に柔軟性を持たせる一方、財政出動を拡大すると、16年の
経済政策の優先課題を話し合う中央経済工作会議の決定事項を国営メディアが報じました。
同時に、中央経済工作会議では、過剰生産能力の削減や不動産の在庫の調整に取り組むことが決定されました。

中国共産党も、過剰投資による過剰生産能力が問題であると、正しく認識していることになります。
とはいえ、過剰生産能力の削減は、これは大変です。

過剰生産能力の削減とは、要するに企業のリストラクチャリングです。
企業がリストラを進めると、当然ながら失業者が増えます。
失業者は消費を減らすため、中国の個人消費支出はますます先細る事態になるでしょう。

個人消費支出という需要が停滞すると、過剰生産能力という問題はいつまでたっても解消されません。
過剰生産能力とは、「需要に対し、生産能力が大きすぎる」という意味なのです。

無論、需要とは別に国内需要に限った話ではありません。
外国の需要でも構いません。

ところが、現在は日欧はもちろんのこと、かつて世界の需要を牽引していた新興経済諸国までもが大不況に陥ってしまっています。
アメリカ経済だけが堅調に見えますが、何しろFRBが政策金利を引き上げ、金融引き締めに舵を切りました。
今後のアメリカ経済の好調が続くのが、予断を許さない状況です。

ところで、なぜ新興経済諸国が不況になったのかといえば、まさにこれらの国々から資源を中心に「輸入」を拡大していた中国経済が不調になってしまったためなのです。

すなわち、2015年までの世界は、「中国経済は永遠に成長を続ける」という前提に基づき、新興経済諸国が「対中輸出」という需要に応えるために、投資を拡大したことで成長していたのです。
大本の中国経済が失速し、新興経済諸国や資源国は「過剰設備」の問題を抱える状況になってしまいました。

お分かりでしょう。
中国は「中国経済は永遠に成長を続ける」という幻想を振りまくことで、設備投資のバブルを世界に伝播させてしまったのです。

上記の「中国経済の永遠成長」という幻想が崩壊した年こそが、まさに2015年でした。

2016年以降の世界経済は、日米欧という三つの巨大経済圏が「内需中心の成長路線」を追求し始めない限り、世界同時不況の状況に陥る可能性があります。
日本は中国経済の永遠成長という幻想が崩壊した以上、これまで以上に「内需」を創出する財政拡大が求められることになります。
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