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2016年01月03日16:45

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「超論暴論」外論〜2年ぶりの「元日決戦」は、G大阪が制した!

 昨季は諸般の事情もあって、「年末決戦」となった天皇杯全日本サッカー選手権であったが、今季は場所こそ東京・味の素スタジアムながら、2年ぶりに元日の決勝戦という事で、対戦するガンバ大阪と浦和レッドダイヤモンズの両クラブのイレブン、そしてサポーターも熱く燃えたに違いない。過去、日本サッカーリーグの松下電器サッカー部と三菱重工サッカー部であった頃を含め、天皇杯での両クラブの対戦は6度あって3勝3敗の五分の星であるが、G大阪は昨季の大会でもモンテディオ山形を3対1で下しているし、今季のJリーグ1部(J1)チャンピオンシップ(CS)でも浦和を破るなど、勢いとしてはG大阪の方に分がある感もした。そして、その勢いは試合ではっきり表れるのであるが、まずは試合の流れを追っていきたいと思う。
 浦和は、準決勝の対柏レイソル戦で故障によって退場したMF柏木陽介がベンチにも入れなかったため、柏木に代わるMFで青木拓矢が先発出場し、右サイドから何度もチャンスメークしていたMF関根貴大もベンチに下げて梅崎司を代わりに入れた。また、天皇杯で3試合続けてゴールを決めているFW李忠成も先発に名を連ね、3人の選手を入れ替えた浦和に対し、G大阪は準決勝と同じ先発メンバーで決勝に臨む。試合は開始早々からアクシデントが続き、6分には浦和のDF槙野智章が右手の指に傷を負っていったん退場して治療を行うも、試合中は激痛で顔をゆがめていたが、12分に今度はG大阪が難に遭い、DF米倉恒貴が負傷退場となった。G大阪の長谷川健太監督は早くも最初の交代カードを切り、MF井手口陽介をボランチの位置に起用し、MF今野泰幸が右サイドバックに入って米倉の穴を埋める。
32分にまず試合が動いた。カウンターからG大阪のFWアンデルソン・パトリック・アグウイアル・オリベイラがドリブルで一気に加速して、先制ゴールを挙げるが、その4分後に浦和は梅崎の右からのクロスに相手守備陣ともつれながらも李が飛び込んで頭で合わせる。球の弾道はポストに嫌われるも、FW興梠慎三がすぐに反転しながら左足でネットを揺らし、同点に追い付く。結局前半は1対1で終了するが、後半に再度試合は動いた。
53分、MF遠藤保仁の右CKに、パトリックがフリーでシュートを放ち、球はDF那須大亮の股間を抜くゴールを決める。パトリックには槙野が密着マークしていたものの、絶妙のタイミングで剥がされてしまう。槙野は追い掛けたが、今野のマークについていたMF阿部勇樹の動きに阻まれてしまったおかげで失点を許してしまった。この展開を受けて、浦和は57分に梅崎とFW武藤雄樹を下げ、関根とFWズラタン・リュビヤンキッチを投入。さらに69分にはMF宇賀神友弥に代えてFW高木俊幸をピッチに送り込み、一気に形勢挽回をはかる。その後、浦和は両サイドからたびたび好機を作るものの、G大阪のゴールマウスを守る東口順昭が再三にわたり好セーブを連発した。それでも終盤の15分は圧倒的な浦和ペースとなり、G大阪は76分にはMF宇佐美貴史、そして88分にはパトリックを相次いでベンチに下げ、宇佐美の代わりにはMF内田達也とパトリックの代わりにはFW長沢駿を入れ、長谷川監督はカウンターに徹しながらそのまま逃げ切るという決断を下す。
 アディショナルタイムに入っても浦和の猛攻は途切れず、最後はDF金正也が空振りしたところで、槙野がGKと1対1のチャンスを迎え、至近距離からのシュートを放つが、またも東口が身を挺してブロック。直後に試合終了のホイッスルが鳴り響き、ここにG大阪の2年連続大会制覇と相成った。浦和にとっては圧倒的に試合を支配していたにも関わらず、頂点に手が届かなかった事のであるから、本当に悔しい敗戦であるが、やはり浦和はカギとなる柏木の欠場が痛かったと言えよう。もしも柏木が出場していたならば、中盤の底からのパスのバリエーションが増え、より多彩な攻撃が可能となったと思うが、それができなかったのは本当に残念である。
 次回の決勝はG大阪の新たな本拠地である吹田サッカースタジアムでの開催となるが、果たしてガンバは吹田のピッチに出てくる事ができるのか?そういう事も楽しみにしながら、来月に迫った来季の開幕を待ちたい。

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