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2015年12月20日23:30

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顔のない悪魔(1958)

 ずっと前に買って見るのを忘れていたDVDを見る。

 これ見たかったんだー。【以下ネタバレあり…って見る人いるのか?、笑】

フォト


 脳みそと脊髄でできたタイトルロールの怪物が、あさりよしとおのマンガ(『宇宙家族カールビンソン』)とジョー・ダンテの映画(『ルーニートゥーンズ バック・イン・アクション』)方面でつとに有名。でも実際の映画で動いているところは見たことがなかった。それがようやく、やっと見れたよ〜。

 こいつが尺取虫みたいに脊髄を伸縮させて地面や樹木の側面を這い進み、突如ピョンと飛び上がって人を襲う(でもハリーハウゼンほど緻密に動かない、かなりカクカクした安い動き)。そして脊髄を首に巻きつけて人間の脳みそを吸い取って殺すという、とってもチャーミングな怪物。それが何十匹も群れをなして出てくる。ステキな発想だ。
 当然、被害者役の俳優は、怪物のぬいぐるみを自分で首に巻き、「ギャー」とか叫んでもだえ苦しんで死ぬ…演技をする。すっごい楽しそうな現場。こういうの、たまりません。CGなんか糞くらえだ。

 実はこの怪物、ラスト10分ぐらいにしか現れないんだけど…そこがいい(笑)。それまで軍事基地の近くの田舎町で謎の連続殺人事件が起きて、主役の軍人と博士とその美人助手(ジャケイラストの半裸のねえちゃん)が原因を解明するという話がだらだら続く。観客はポスター見て、犯人は脳髄の怪物やってわかってるちゅうーねん! 早く推理しろ! とイライラするわけだが、こういう、(裏を返せば)わくわく感覚は、最近の映画ではもう味わえないねえ。
 それでもラスト10分ぐらいに現れてからはまだこの映画はサービスしている方で、大量に出てきて襲いかかってくるクライマックスはおおいに盛り上がる。それを銃でバンバン殺す人間側。その脳みそから血が吹き出して死ぬ怪物の様が、けっこう気持ち悪くて…悪趣味で、最高(笑)。

 ジャケットも当時のポスターからの引用でGOOD。


 PS:ちなみに軍事基地ができて、ジェット機の騒音とかで近隣の田舎町の住人が迷惑しているって、沖縄の基地問題を思い出した。1950年代で、すでに本国でも困ってるやん(笑)。あと原子力の扱いが、例によっていいかげん。
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