気分にもよるが、下手したら中華料理で一番好きなのは、
ワンタンかもしれない。
芳醇な汁に浮き沈みする肉をくるんだ天女の羽衣ども。
飯や麺ほど腹にたまるでもなく、温かい汁になごむ。
その良さは、汎用性の高さにあると思う。
いわゆるフツーのワンタンなら、小腹が空いたときにすすり込む
のにちょうどいい。チャーハンなどにスープ代わりでつけるのも乙だ。
肉のみっちり詰まった餃子や焼売のようなやつであれば、
食事にしてもよい。
ちみちみ食べながら酒を飲み、最後にまだ温かい汁を飲んで
締めるのも滋味である。
八重洲の泰興楼の五目ワンタンは明らかに食事だし、銀座維新號
のワンタンは、食事でもつまみでもよい。
岐阜屋のワンタンはつまみか汁扱いとして重宝するし、家での
軽食ならエースコックだってバカにできない。
記憶を掘り起こしてここまで書いてきて、そういえば最近、
ワンタン食ってないことにはたと気がついた。
週末はワンタン探しにでも旅立とうか前向きに検討する
ことにしよう。
ではまた。
ログインしてコメントを確認・投稿する