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2015年12月01日00:13

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地球温暖化のウソ

11月30日にパリで地球温暖化対策を議論する国連の会議「COP21」が開幕した。6年前の’09年11月19日、IPCC(国連・気候変動に関する政府間パネル)の不正が暴かれた「クライメートゲート事件」は世界で大々的に報道され、IPCCの「CO2温暖化論」への信頼は地に落ちた。しかし、このことは日本でほとんど報道されず、相変わらずCO2による地球温暖化が広く信奉されているのが現状だ。

いま世界へ目を向けるとそこには「地球温暖化」への懐疑論が広がっている。なぜ日本人は今も「CO2温暖化論」を信じ続けるのか?「我々は世帯あたり毎年20万円を盗られている」と警鐘を鳴らすのは、10月に『地球はもう温暖化していない』(平凡社新書)を上梓した中央大学名誉教授・理学博士の深井有氏だ。

今年11月9日、国連の世界気象機関(WMO)は2014年の「温室効果ガス」の世界平均濃度が最高を更新したと発表した。
「正確にはCO2の濃度が最高になったと言っているんです。他にも一酸化二窒素(N2O)やメタン、オゾンなどをまとめて『温室効果ガス』と言います。ただし、実際は水蒸気(H2O)が一番大きな影響をもたらしている。それが温室効果ガスとして扱われないのは、全体として増えたり減ったりしないからです。変動をもたらさないという意味で、気候変動を考える場合の温室効果ガスから除外されているのですが、実は温暖化の効果はCO2よりはH2Oのほうが断然大きい。ですから温室効果を論じるときには、決して水蒸気を無視してはいけないんです。
IPCCをバックアップする人たちの計算結果では、CO2の増加による温暖化が水蒸気で2〜3倍に増幅されることになっている。ところが、これは観測事実にはまったく合わないんです。IPCCは都合の悪いことは徹底的に排除するので、これは報告書には書かれていない。温暖化ガスが増えたことと実際に気温上昇が起こるかは、実は別のことです。いま最大の問題は、ここ20年間に地球の気温が上がっていないことです。頭打ちになっている。CO2は増え続けているのに、です。これはCO2を温暖化の主な原因とするCO2温暖化論が破綻したことを意味しています。IPCCはこのCO2温暖化論をもとにして、平均気温が2℃以上になると地球が危機的状況になると主張していますが、その科学的根拠はほとんどありません。
IPCCの主張はすべてがCO2温暖化論にもとづく計算結果で、このように現実と合わないことがしばしば起こるのですが、彼らはそれを殊更に無視しようとします。われわれは計算結果ではなく現実に起こっている気候変動を虚心坦懐に眺めて、正しい判断をしなくてはなりません」
⇒【資料】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=993467
◆日本人が感じる「体験的温暖化」は都市化によるもの実際に日本は温暖化しているではないか、自分はそれを体験したという声があるだろう。実は気温上昇には大きな地域差があり、過去80年間で東京は2.5℃も上がっている。対して中都市では1.5℃程度、都市を離れたところでは1.0℃以下でしかない。都市の気温上昇は「ヒートアイランド効果」という熱放出の集中が主な原因だとのこと。

「地球温暖化というのは、地球全体の平均気温が上がっているかという話です。しかし、実際どういう場所でどのように測っているか見てみると、場所によって、特にどこに温度計を置いているかによって大きく違う。結論を言うと、この100年間で東京は3℃近く気温が上がっていますが、都市を離れたところでは平均0.7℃というのが日本の温暖化です。都市化の影響は人口2〜4万の都市でも無視できないので、日本人の大多数が都市化による温暖化を経験して暮らしてきたことになります。

世界全体でも、こうした影響を除いた見積りをすると、やはり0.7℃になるので、これが過去100年間の気温上昇ということになります。人が体感した温暖化と、都市化を除いた平均の温暖化ではかなり違うんです。ところがIPCCは都会のデータをほとんど補正しないで使っているので、見かけの気温上昇がずっと大きくなっている。これは都市化の影響をかなり受けていると指摘されています」

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――IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は「地球温暖化」を判断するためのデータを正しく測定していないということなのか。

「気温は風通しのいい芝生に、百葉箱などを置いておよそ1mの高さで測るのが標準とされています。それに比べ、都市に芝生はほとんどないし、コンクリートに日が当たれば途方もない温度になり、平均温度はそれだけで上がります。さらに都市はビルに囲まれて風通しが悪くなる。それからもっと大きいのは、実は人が集まってエネルギーをうんと使うことです。そこで放出される熱が溜まってしまい、都市の周辺はどうしても気温が高くなる。それが一番大きな原因です。実地調査の結果、これらの効果はこれまでの気温データにかなり影響していることが知られたのですが、IPCCはこのような影響を小さいと仮定しているのです。

『CO2温暖化論』はサイエンスではなくなって、国家間のCO2排出権を通じての政治的なお金のやり取りの口実に変わってきたわけです。そのために先進国と途上国の利害の対立がCOP会議で先鋭化して、ますます話がこんがらがってきた。CO2が温暖化の元凶なのかどうかというサイエンスから離れたところで、おかしなことになっているんです。発展途上国はCO2による温暖化は確かなことだと主張し、そこから離れようとはしない。それを離れたら何兆円ものお金がもらえなくなるわけですから。CO2温暖化論は科学的には間違っていることが明らかになってきていますが、今や国際政治は容易には変えられなくなっています」

「COP21」には約60か国の環境相らがパリに集まり、安倍晋三首相のほか参加首脳は計100か国以上の見通しだ。会場には3万人もの人が集まるという。

「温暖化は本来、まずサイエンスの話であるべきですが、国連機関のIPCCがCO2温暖化論にもとづく報告書を出して、その国連に加盟する国の集まりがCOPですから『全体の方針に従って温暖化対策をやりましょう』という空気になっていくわけです。

パリに約3万人が集まって、何をするかご存知ですか? 皆がディスカッションに参加できるわけではないので気勢を上げに行くんです。グリーンピースやWWFなどの環境活動家は『もっとCO2を削減しなきゃいかん』と言って、それを支えるために気勢を上げる。国連主催と言っても、主催者側には環境団体の代表や活動家がたくさん入っていて、それなのにメディアには『国連の会議に首脳が集まる』とだけ報じられている。COP会議はもはや物事を理性的に判断する場ではなくなっているんです。

こういう批判がありました。彼らはパリの立派なホテルに集まって会議をしている。かたや外には難民が溢れていて、寒い場所で凍えている。医学的な統計では、冬の4か月で死ぬ人のほうが、残りの8か月で死ぬ人よりも20倍多いとのこと。今これから寒くなる時期に100万人近くの難民が溢れているのに、100年先の温暖化について、ぬくぬくとした会場で議論するとはどういうことかと。物事には優先順位があるはずです。今やるべきことは何で、今どれだけお金があったらどこに使うべきかと考えたとき、それは100年先の温暖化対策じゃないでしょう」

◆国民は世帯あたり毎年20万円を盗られている
本書では、国民は温暖化対策のために世帯あたり年間20万円も損をしていると指摘されている。これは新卒の社会人が手にする初任給に匹敵する金額だ。

「日本は年間4兆円くらい、税金から温暖化防止と発展途上国援助のために支出しています。4兆円という額を具体的に言うと、国の年間予算は27年度で96.3兆円だからほぼ100兆円として、その4%です。文教及び科学振興費は約5.6%、防衛関係費は5.2%だから、それとほぼ同額を温暖化対策費として使っているわけです。所得税が17%だから、その約4分の1に当たります。
100兆円の予算のうち40兆円は国債で、これは次世代への借金の振回しです。若い人がこれから背負う借金の10分の1は、毎年このために使われているんです。
それだけではなくて、二酸化炭素を減らすための費用はまったく非生産的で、CO2を減らそうとするとエネルギーコストが上がって生産性が落ちてしまいます。毎年3兆円、4兆円を非生産的なことに使うことには、GDPを押し下げる作用があります。経済学では『逸失利益』と言って、本来ならば得られるはずだった利益が得られなかったということです。それがGDPの1〜2%になると専門家の報告書に書いてある。国民みんな、だいたい1世帯あたり20万くらいです。これはほとんど知られていない。『CO2を減らさないと100年先の地球が大変なことになるかもしれないから、この支出は仕方ない』と言われているけど、こんな途方もない支出が本当に必要なのか、役に立つのか、国民が納得しているのか疑問です。

実は、これまでに考えられてきた温暖化対策は、費用対効果の面から全くの愚策であると指摘されています。いまパリ会議で各国が提出したCO2削減目標がすべて実現されるとしても、その効果は2100年までに気温を高々0.2ºC下げるだけですが、それにかかる費用は日本だけで毎年4兆円、世界全体では気も遠くなるような巨額です。100歩ゆずってCO2による温暖化を認めたとしても、その対策は余りに馬鹿げているのではないでしょうか。なぜもっと国益にかなった、いや人類の利益になることを考えられないのかと不思議でなりません」

具体的にIPCCは、ここ20年の気温上昇の「頭打ち」をどう論じてきたか。
「彼らはそれは一時的なもので、気温は今後また上がっていくということを前提にしているので『ひと休み、ポーズ』と言っています。しかし今後に気温が上がるというのは仮定に過ぎません。「一休み」はもう20年近くも続いています。第4次報告書まではそのことにまったく触れなかったけど、さすがに第5次報告書ではそれに触れなきゃならなくなって、報告書の第1部「自然科学的根拠」の後ろのほうに一応書いてある。CO2温暖化論による計算では、CO2の増加につれて温暖化がどんどん進むことになるので、実際との食い違いが年々大きくなっていることは、よく読むと第1部の本文には書いてあるわけです。だけど、それは1,000何百ページを読まないと出てこないようになっていて、それに先立って発表されたサマリーにはそのことがちゃんと書いていない。脚注に小さく、目立たないように書いてあるだけです。これは作為的と言われても仕方ないでしょう。

さらに悪いのは、第2部「影響・適応・脆弱性」と第3部「気候変動の緩和策」の議論はこの破綻したCO2温暖化論による大きな気温上昇を前提にしていることです。だからここで述べられているような温暖化の脅威や対策は、すべて現実に合わない無意味なものなのです。

普通の人は、数1,000ページに及ぶ専門的な報告書をすべて読むことはできないから、政治家もメディアも、まず最初に出されたサマリーしか読まない。批判的にすべてを読めば、今わたしが申し上げたことがわかるはずなのですが、実際にはできないので、政治家もメディアも皆がIPCCの思惑どおり温暖化の脅威に踊らされてしまうんです」


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