レトロゲーをクリアしてみようのコーナー。
今回プレイしたのはファミコンソフト「キャプテン翼�供 船后璽僉璽好肇薀ぅ�ー〜」です。
テクモより発売の、いわずと知れた人気シリーズ。
ファンからは「シリーズ最高峰、原作すら越えた」と評判だそうです。
「ストーリーについて」
ゲーム終盤まで知らなかったんですが、実はこのゲーム、ストーリーがゲームオリジナルなんですね。
第一次原作終了時の後日から始まって、ワールドユースで全日本が優勝するまでがストーリー。
このゲームの後から、原作者もマンガで「ワールドユース編」をスタートさせたんですが、ゲームのほうがストーリーが面白いという逆転現象が起きたようです。
原作者立場なしｗ
実際にプレイしてみて、途中までぼくは「原作ありき」だと思っていて、そのストーリーラインをなぞっているのだと思っていましたが・・・いやはや驚きです。
特に後半、必殺シュート「サイクロン」を編み出す過程とか、ふつーにマンガみたいでドキドキしながらゲームしてました。面白い。
「システムについて」
ずいぶん前に初代をプレイしたとき「ここがまずい」と指摘したところがほとんど改善されていてびっくりしました。
まず、ドリブル時に敵味方の位置が完全に分かるようにフィールドマップが表示されていること。
前作だと、ボール保持者以外は画面に表示されなかったので、いちいちパスのコマンドを入力して確認してキャンセル、みたいな面倒な作業が必要でしたが、改善のおかげでスムーズにゲームができるようになりました。
そして、一番大きな変化が「スルー」のコマンド。
敵陣にセンタリングを上げたとき、スルーを選択することで、相手のキーパーがバランスを崩します。これによって相手キーパーの守備力を低下させ、シュートを決めやすくすることができます。
もちろんスルーですから、ボールは飛んできた勢いのままに流れていくので、スルーした先に味方がいなければ意味がありません。
なので、センタリングを上げる際に、ペナルティエリアに入っている味方の数や位置に注意したり、味方が上がってくるまで時間を稼いだり、といった戦略が大切になってきます。（特に序盤と終盤）
必殺シュートを強引に撃っていた記憶しかない前作から、飛躍的な進化を遂げたといえるでしょう。
あと、戦略的に大きな意味がるのが「ファウル」の存在。前作ではなかった（と思う）。
選手の退場はありませんが、ドリブルとタックルのぶつかり合いやペナルティエリア内での競り合いで発生することがあり、すべて守備側がファウルを取られます。
印象としては、一人の選手に複数の選手でタックルや競り合いを仕掛けた場合に起き易い感じ。
特にペナルティエリア内でのファイルはＰＫが発生。正面、右、左の３択になるため、得点のチャンスとなります。
（ちなみに能力差が激しい場合、シュートと同じ方向にキーパーが飛んでもゴールすることがあるらしい）
例えば、相手ＧＫが必殺セーブを持っていて簡単にゴールできない場合、ペナルティエリア内でパス回しをすることによって相手のファウルを誘いＰＫに持ち込むというテクニックもあります。
また、今作からドリブルやパス、タックル、パスカットにも必殺技が登場するようになりました。
特に重要なのが必殺ドリブルで、かなり強引に敵陣を突破できます。
さらにズルいのがＧＫとの一騎打ち。
今作から、相手ゴールに接近するとキーパーがやって来て「ドリブルに備える」「シュートに備える」の２択を迫ることができます。ここで必殺ドリブルを選択すると、かなりの高確率で相手キーパーをかわすことができて、楽々ゴールを奪えるという、かなりうさんくさいことができます。
（ただし中盤まで。終盤では通用しないことが多い）
翼くんのヒールリフト最強説浮上。
「ゲーム難易度」
上記の改善のおかげで「必殺シュートが防がれるレベル差だと試合を諦めてレベル上げするしかない」という絶望的な前作の状況は脱出したといえます。
パス回しにしても、パスを出す直線上に敵がいなければほぼ通るため、うまく組み立てれば多少のレベル差を乗り越えて勝利することもできます。
ただし、終盤では敵がごりごり必殺シュートを撃ってくる上に、キーパーまで必殺セーブで対応してくるため、レベル上げが必要な状況は必ずやってきます。おそらくですが、システム上、一度も負けずにクリアすることは不可能ではないでしょうか。
ちなみに、全試合通算で３３試合あるんですが、負け試合含めてぼくがプレイしたのが６３試合。
倍近い試合をプレイしたことになりますね。
「巻戻りの必要性」
前作もそうだったと思うんですが、敵に敗北すると、再び同じ相手と戦える場合と、一つ前の試合に戻されて再び勝たないと戻ってこれない場合があります。
これ、なんの意味があるんでしょうか？
いちおう、選手の経験値は「試合終了時に一律で全員がもらえる」ものと「試合中に選択したコマンドに応じてもらえる」ものがあるそうです。
でも、経験値は一切表示されないので、誰がどのように経験値を得たかさっぱり分からないわけですよ。
確かに、負けた試合より一つ前に戻れば、勝ちやすいし、試合中に意図的な経験値稼ぎをやることも可能でしょう。
でも正直、それを実行するより一度勝った相手ともう一回やらされる苦痛のほうがはるかに大きいです。
それだったら、連敗でもいいから同じ敵と戦い続けたほうが「何度も負けたけどやっと勝てた！」みたいな達成感も味わいやすいんじゃないでしょうか。
負けて、戻って、前の相手に勝ったらまた次で負けて、また戻って、とかどんなループ地獄ですかね・・・
そんなわけで、このゲーム、面白かったんですけど、クリアするまでまるまる一年間かかりました。
一年間ずっとやってたわけじゃなくて、ループ地獄に飽きて一旦放り出して、思い出したころにやってみて、みたいなことの繰り返しでした。
ぼくがヘタクソなのもありますが、かなり根気がいるゲームです。
総評としては、システム的な面白さはハナマルですが、難易度設定に問題アリのゲームだと思います。
少なくとも、うまい人がやれば無敗でクリアできるくらいの調整はできなかったものかと思いますね。原作的にも。
まあでも、楽しい時間を過ごせました。サイクロンかっこいいしｗ
ログインしてコメントを確認・投稿する