路上の靴磨き、お客は何人来る?
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「サラリーマンの街」として有名な東京・新橋。その駅前にあるSL広場の賑やかな場所に、靴を磨き続けて40年以上という名物おばあちゃんが座っている。
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彼女の名前は中村幸子(さちこ)さん、84歳。以前は、リヤカーで果物を売り歩いていたが、知人から「靴磨きは毎日仕入れをしなくてもいいし、商品も腐らないからラク」と聞き、40歳でこの仕事に転身したという。
「5人の子どもを食べさせなきゃいけないから、もう必死。当時、この広場には街路樹がたくさん植えられていて、それぞれの木の下に靴磨きが並んでいた。私みたいな新顔にはなかなかお客さんが付かなくてね」
最盛期には、新橋駅周辺だけで20人近くの靴磨きが営業していた。なかには、100歳を超えて続けていた人もいたという。しかし、いまでは、中村さんを含めて2人だけ。露店の営業には警察の道路使用許可が必要だが、彼女のように昔からやっている人はともかく、新しく始めようとする人にはなかなか許可が下りないそうだ。
中村さんは年に1回、約3万円を支払って道路使用許可を申請する。その他、道具やワックス類を仕入れる経費は月に約1万円。夏は暑いから客は少なく、一番忙しいのは衣替えの時期だという。洋服とあわせて靴もきれいにしたい、という心理が働くのだろうか。客の少ない真夏は1日10人前後、多い時期は1日50人ぐらい来ることもある。
駅のアナウンス、電車の音、通り過ぎていく人たちの喧騒。この店のまわりは、顔の近くに耳を寄せないと聞き取れないぐらい賑やかだ。せっかくなので、いま履いている革靴を磨いてもらいながら話を聞こう。じつは、靴磨きは初めての体験である。
まず、ブラシで汚れを取り、指でていねいにワックスをしみこませる。「指で伸ばした後に、布ですり込むとツヤが出るんです。急いでいる人は視線の動きでわかるから、その場合はスピードアップしてあげるのよ」というところなどは、まさにプロだ。
たまに女性も来るが、「女性の靴は磨くところが少ないでしょ。だから300円にしてあげるの」という心遣いからも実直な人柄が伝わってくる。そんな話を聞いていると、白髪の紳士が現れ、「おばあちゃん、これ」と言いながらペットボトルのお茶を渡した。こうした常連客からの差し入れもよくあるそうだ。
40年以上磨き続けた結果、中村さんの指からは指紋がほとんど消えたが、「悪いことはしないから大丈夫よ」と笑う。ずっと座っているため、足腰への負担も大きい。しかし、お客さんが喜ぶ顔が嬉しいから、この仕事を続けていられるという。
昭和のビジネスというイメージがあった「靴磨き」だが、数は減ったとはいえ、平成のいまでも続けている人も存在することがわかった。
約10分後、「はい、できました」。料金は500円。最後に、中村さんは深々とお辞儀をして見送ってくれた。ピカピカに光る足下の靴を見るたびに、その姿を思い出す。
【路上のビジネスデータ】
「靴磨き」(中村幸子さん)
・開業資金:約6万円(道具代+道路使用許可申請代)
・営業地域:新橋駅前SL広場
・営業時間:10:00〜19:00 土日休
・メニュー:1回500円
・月収:20万円程度
(石原たきび)
■スモールビジネスの舞台裏 第2回
(R25編集部)
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うわー、いいなー。
靴磨きのピエレッタ とかって作品ができそうな予感。
なんというか、もちろんジブリで。
靴磨きの女の子がいる。もちろん、架空のヨーロッパ。時代は少し前。
飛行船が飛ぶと魔女っ娘の宅急便になるからパス。といっても、戦前ではよくない。戦後くらいの明るさがいいね。ジェット機でいえばF104くらいの時代?
問題は起承転結だなぁ。長靴下のピッピという作品がおしゃかになったけど、その焼き直しっぽい感じだろうか。
靴磨きしているピエレッタは、お父さん、お母さんを早くに無くして、おばあさんと暮らしていました。おばあさんの仕事は靴磨き。幼いことからおばあさんといっしょにいたピエレッタはそのうちおばあさんの横で靴磨きをするようになりました。
あるとき、感じのいい紳士がきます。あたりを見回してピエレットの前に来ました。
「おじょうさん、靴を磨いてもらっていいかな。」
「おはよう、おじさん。すごくピカピカにするからね。」
その日以来、その紳士は時々やってきては靴磨きをピエレッタにお願いするのでした。
たわいない世間話のなかでその紳士にはピエレッタと同じくらいの娘さんがいることを知ります。しかしその子は病気がちで学校にも通えず、家にずっといなければならないのでした。
「わたしが友達になれればいいのになぁ。」
とピエレッタは呟きました。
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