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2015年10月02日22:15

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グローバリゼーション行き列車に乗って終着駅に向かうシリア人

私は大学生の頃小さな貿易会社でアルバイトをしていた。
その会社の社長はある企業の駐在員としてタイのバンコクに長く暮らし、
会社からの帰国命令に従わず、退社してタイで起業した後帰国し
貿易会社を立ち上げたガッツのある人だった。

大学を卒業し、就職して10年間彼に会うことはなかったが、
会社を辞めて東南アジアを旅するうちに彼のことを大変懐かしく感じ、
帰国してまたその貿易会社で仕事させてもらうことになった。
私は彼の話を聞くのが好きで休憩時間は勉強の時間だった。
当時、彼はミャンマーの政府高官と太いパイプを持っていて、
ミャンマーとの貿易に力を入れていた。
メインの業務はマレーシアから合板を仕入れて
販売する代理業の仕事であったが、
彼はすっかりミャンマーの虜になっていた。
「ミャンマーはいいぞ、国民はとても親日的だしな。
結構、英語も通じるし、これからはミャンマーに投資しなくちゃな。
日本のマスコミの報道はあまりに偏ってる。
スー・チー?オレの知ってる限り誰も彼女を支持してないぞ。
行ってみりゃ本当のことが分かるさ」
こんな話をよく彼はしていた。
「そりゃ、そうだろう」と思った。
よくミャンマーのスー・チーのことをマスコミは「民主化運動の指導者」というが
ミャンマー人に民主主義の何たるかが分かるはずもない。
それは「反体制運動の指導者」が正しい。
勿論、反体制が悪いわけではない。
体制に不満があるのなら「体制を変えるべき」と主張することは肯定できるが、
彼女の支持者は決して民主主義を理解している訳ではないし、
本当に民主化を求めているのかどうかも分からないのだ。

外国で反体制運動が起きると、すぐにそれを民主化運動と断定するマスコミの姿勢にはうんざりする。
反体制運動を行うのは現政権を打倒して、自分たちが指導者になることが目的である。
すぐにその運動を民主主義運動と決め付けるのは間違いである。
日本の明治維新と同じで、薩長は決して日本を民主化しようと試みて幕府を倒したのではない。
自らが政治を行うことが目的だった。
つまり政権交代が本当の目的であったのだ。
だからこそ民主化も中途半端で、未だに日本は民主主義国といえるかどうか疑わしい。
アラブの民主化運動の実態は日本の明治維新と同じなのである。
アラブの国は「軍事独裁国」の衣を脱ぎ捨てて、
一応民主主義国の衣を着ている国があるが、
果たしてどこまで民主的な国になったのか大変疑わしい。

自国の文化を失くし、中途半端に民主主義の真似事をする国より
軍事独裁国家の方が潔い面があるというのは皮肉なことだ。
ミャンマーには独自の素晴らしい文化が残っているという。
けれどもこれから「グローバリゼーションの風」が吹いて来るはずだ。
どの民族にも守るべきものがある。
守らなければ捨てられる。
捨てられたらもう戻らない。

日本人にはもう守るべきものは残っていないのだろうか?
守るべきものは全て捨ててしまったというのだろうか?
シリア人よ、お前たちはどこへ行く?
「グローバリゼーション行き列車」に乗って終着駅まで行くつもりか?


■日本に逃れ3年、難民認定求め続けて…シリア人一家の今
(朝日新聞デジタル - 10月02日 17:09)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3644926
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