交流が唯一最大の解決策

丹羽宇一郎さんの仰る国際交流や国際貢献、人道支援が争いを未然に防ぐことに繋がっていくでしょう。
争いごとを好まない日本人は日常生活の中で同じことを実践しているはずだから規模が大きくなっても出来ないわけがない。
これこそが積極的平和主義であり、日本が生きる道だと考えます。
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「日本人は戦後、反省の上に立って、武器をとって戦わない、人を殺さず、殺されもせず過ごしてきた。
世界中の人もそのことを知っていて、日本に敬意を表し、だいたいどこの国も温かく迎えてくれるようになった。
安全保障は軍事ばかりではない。
ODA(政府開発援助)や医療など非軍事で世界に貢献すれば、
『日本人に銃を向けてはいけない』となる」

16日の道新「私の戦後70年」より一部抜粋。
元駐中国大使 丹羽宇一郎さん

名古屋大空襲の時、防空壕の入り口に焼夷弾が落ちたことがあった。
おふくろが火を消さなかったら丸焦げになったんだろうと思う。座布団か何かで一生懸命、火を消したんだ。戦争にいい思い出なんかない。

日本人は戦後、反省の上に立って、武器をとって戦わない、人を殺さず、殺されもせず過ごしてきた。
世界中の人もそのことを知っていて、日本に敬意を表し、だいたいどこの国も温かく迎えてくれるようになった。

安全保障は軍事ばかりではない。
ODA(政府開発援助)や医療など非軍事で世界に貢献すれば、
「日本人に銃を向けてはいけない」となる。

日本は敵をつくってはいけない。
アメリカやロシアは他国とけんかしても自給自足できるけど、日本は食料やエネルギーの多くを輸入している。日本だけでは生きられない。

戦後70年、歴代の首相はいろいろ意見はあっても、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義という憲法の三原則を守ろうとやってきた。
一つの内閣や1人の首相の一存で、平和主義をやめる権限なんてない。
それが歴史の重みというもの。

【2010年、駐中国大使に。
12年末までの在任中、沖縄県・尖閣諸島付近での中国漁船衝突事件や尖閣諸島国有化に伴う日中関係の悪化に直面した】

公用車の国旗を奪われたこともあるけど、どこの世界にもひどい人間はいるものだ。中国人が皆悪いなんてことはない。
笑うのも泣くのも怒るのも一緒。
悪い人間は日本人にもいる。
人口が10倍多ければ、良い人も悪い人も10倍いる。

僕は中国のファンでもなく、日本のファンに決まってる。日本人で、日本よりよその国が第一と考える人がいたら、お目にかかりたい。
でも、「中国人は日本人よりうそつきだ、やり口が汚い」なんて断定するのは偏狭な考え。教養がないよね。

【今年6月、日中友好協会の会長に就いた。国交正常化45周年の17年に日中両国で記念大会を開くよう、両国政府に働きかけている】

40周年の時は600もの交流行事が予定されていたのに、関係悪化でほとんどキャンセルされた。両国民で準備していた人は本当に悔しかったと思う。

45周年の時は両国とも記念大会を開き、姉妹都市同士で卓球や舞踊、書道など民間の交流事業もどんどんやったらいい。
今まで会ったことのない両国民が草の根でたくさん会えば、これまで考えていた日本人、中国人とは違う、みな同じ人間じゃないかとお互い気付く。これが大事なんだ。

たまにしか交流しないから訳の分からない人が出てくるけど、交流が増えれば、戦争なんて起きない。
日中が仲良くすれば、韓国だって1人ですねているわけにはいかない。
これが唯一最大の解決方法だと繰り返し言ってるんだ。

写真横のコメント
「アメリカから『紛争中だから、助けてくれ』と言われ、のこのこ行くのはどうかと思う」と政府の安保政策を批判し、非軍事の世界貢献を訴える丹羽さん。

■首相、安保法反対論を批判　「１億総活躍」担当相新設へ
(朝日新聞デジタル - 09月25日 21:12)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3633493