mixiユーザー(id:20780552)

2015年09月09日03:06

398 view

中国経済と今回の軍事パレード

さて9月3日は無事に軍事パレードが終了してよござんした。

解放軍女性兵士が話題になりましたね(中国の兵器なんか大したことないので興味なし)
フォト


ここで話題になったのは「30万人の軍縮」

中国の習近平国家主席が中国軍の余剰兵力30万人を削減すること約束した。
http://jp.sputniknews.com/asia/20150904/850092.html

これを額面通り受け取る人は、やはり少なく、「軍の近代化のため」=人数減少→近代兵器導入って考える人も当然多かった。
      ↓
世界最大とされる中国軍の兵力は約233万人。30万人を削減したところで、第2位の米国(約149万人)との差は大きい。中国軍には実際の戦闘と直接関わらない部隊が少なくない。主な削減対象はこうした部隊の人員とみられる
http://news.livedoor.com/article/detail/10548126/

特に軍事オタ関係は単細胞が多いからそう考える。

しかし翌日のG20では中国中央銀行総裁が次の発言。

麻生財務相:中国人民銀総裁、「はじけた」と状況説明−G20で

中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁が、はじけたという言葉を3回くらい使っていた。なぜはじけたかという説明はない」と発言* バブルがはじけたのか、という記者の質問に対し、麻生氏は「ほかに何がはじけるんですか」と回答
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NU63LPSYF01Y01.html

これが元記事
China’s Zhou Kept Saying the Bubble ‘Burst’ at G-20 Meeting
http://www.bloomberg.com/news/articles/2015-09-04/china-s-zhou-kept-repeating-the-bubble-burst-at-g-20-meeting

同じ席にて中国財務相が発言
G20:中国「5年は苦難の調整」 生産・在庫が過剰
世界連鎖株安の震源地となった中国の楼継偉財政相が、中国経済の先行きについて「今後5年間は構造転換の陣痛期になる。苦難の調整過程になるだろう」との見通しを示したことが6日明らかになった。
http://mainichi.jp/select/news/20150907k0000m020100000c.html


8月に中国は元の切り下げを行ったが、多額の貿易黒字を抱える中国がなぜ、態々通貨安政策を行うのか?が疑問だったが、それだけ中央政府は財政難で苦しく、それしかなかったということ。
同時に外貨準備高とアメリカ長期国債も取り崩して売却(むろん、米政府の承諾済み)

中国人民銀行が発表したデータによると、8月末時点の外貨準備は3兆5570億ドルとなり、7月末から939億ドル減少した。月間としては過去最大の減少となった。
http://jp.reuters.com/article/2015/09/07/china-imf-idJPKCN0R70S120150907

また既に周知のように株価も大きく下がって入り、世界最大の巨大株式市場は死んだのだとブルームバーグ
フォト


http://www.bloomberg.com/news/articles/2015-09-08/china-just-killed-the-world-s-biggest-stock-index-futures-market

周知のように7月から大幅下落が止まらない。
フォト


下落したので、北京政府がPKO(Price keeping operation)で市場介入し救済した株式市場金額2360億ドル(約25兆円)
これではアメリカ国債や外貨(米ドル)を売りますわな。
http://www.bloomberg.com/news/articles/2015-09-08/china-s-stock-rescue-tab-surges-to-236-billion-goldman-says

フォト


しかし上記の表で分かる通り、中国株式市場が喪失した金額は$5.0T(trillion dollar)

何んと日本のGDP相当額の約500兆円が吹き飛んだわけです!
全然足りません。

コラム:外貨準備取り崩しが招く中国発「量的引き締め」
中国人民銀行は2003年からの10年間で外貨建て資産を約4兆ドル積み上げた。貿易によって流入したドルは米国債などの証券に投資され、人民元の上昇を抑える役割を果たしてきた。

しかし今、そのマネーの流れが逆転している。中国が人民元を切り下げ、半ば変動相場制に踏み出すという実験を行って以来、逆流は加速した。

中国は7月に外貨準備を前年同月比5000億ドル超も取り崩した。一方で様々な報道によると、人民銀行は8月11日の元切り下げ以来、1000億ないし2000億ドルを費やした可能性がある。
http://jp.reuters.com/article/2015/08/28/column-yuan-reserve-tightening-idJPKCN0QX08Y20150828

中国の国営・民間企業実績はまだ好調らしいのだが、さすがに経済全体の底が抜けた状態なのである。
しかし中国はOECDに加盟しておらず信頼できる統計指数が全くないので比較対象にならない。

そこで、中国在住の日本人経営者(共産党や軍幹部と親しい)のに聞くのが一番早いと思い、ツイッターで質問してみました。

ワタシ
「失礼します。今回の習近平の「軍縮」の話。G20で中国人銀総裁が「バブルが弾けた」財務相「5年は苦難の道」って話はやはり政府は資金がなくて、リストラとして軍縮したと受け止めて良いのでしょうか?来年から膨張した軍事費も削減されますかね?」

広州パワー生活者さん
「私の専門外ですがコメントします。まず軍事費はインフレ上昇率に連動して人件費が増えただけで軍備強化に回ってませんでした。また3年前から中央政府の資金難が私でもハッキリ分かるタイミングがありました。シャドーバンク崩壊時です。地方財政は火の車です。

そこで、数年前より軍人件費圧縮政策の準備が始まりました。友人が北京から広東軍に配属なったりして中央体制を整えました。薄熙来さんの逮捕のタイミング(※2012年)です。なので軍事パレードは最後の花火大会だと私は予測しました。財政再建が始まります。」


憶測が多数入っている軍の近代化とか何とかではなくて、
単に、北京政府に金がない →そこにバブル崩壊→5年(この5年という期間の根拠は何もないらしい)で財政・構造改革する。主要は軍人を含む公務員や国営企業をリストラする。
人員削減もあるし、構造改革ですから会社のM&Aとかを行うということですね。

上記の方によると、北京政府も解放軍も「民主化が必要」だなんてことは日本やアメリカに言われなくとも十分に分かっていたのだが、特に軍の既得権益が莫大で、これになかなか手を付けられなかったが、今回の軍事パレードで最後の花火で、軍に有終の美を齎して、「解放軍のみなさん、これで宴は終わりです」とアピールする場だったということなんですな。
成程、AIIB設立にあれほど焦った理由もこれが原因だったわけです。

9月中旬に習近平が訪米します。アメリカは景気が絶好調なので、もう全面屈服しかないでしょう。軍縮します。金はありません。今後は協力いたしますちゅうことです(別に今までも米国政府に特に逆らってたわけではないが)。

原油等の資源商品相場が2011年以降、ずっと下がりっぱなしだったのが、これで分かりましたし、ここ最近日本の景気が悪化していたのも、中国経済の減速が思ったよりも酷かったというのが原因だった訳ですね。

「ブルームバーグ商品指数を構成する22品目のうち18品目が最近の終値ベースの高値から20%以上下落し、弱気相場入りした。この品目数は、金融市場の混乱が深刻化し世界市場が危機的な状況に陥った2008年10月末時点と同じだ。」
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NSMTTE6TTDS401.html

中国の景気減速は輸入統計にも出ています。
輸出も輸入も悪い。従って企業の資材購買量が急低下しており、商品相場が下落したということです。

「中国税関当局は8日、8月の中国の輸出はドル建てで前年比5.5%減、輸入は13.8%減、貿易収支は602億3600万ドルの黒字となったと発表した。輸入が急減し、景気減速への懸念が強まった。識者の見方は以下のとおり。」
http://jp.reuters.com/article/2015/09/08/instant-view-china-idJPKCN0R80A020150908?sp=true

ロイターの識者も「だろう」とか「可能性がある」という言い方で、先行き不透明なのは確かであるが、中国コケると皆がコケるので頑張ってもらわないと困る。
しかし日本もそうでしたが構造改革には上手くいっても時間が掛かるという何とも悩ましい状態ですネ。




■中国、外為市場介入を確認=外貨準備減の理由説明
(時事通信社 - 09月08日 23:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3606441
2 6

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する