城戸崎 愛さん、今年90歳が、2001年、76歳の時に書かれた
「もう せん切り イヤになっちゃった!」は濃縮度の高い本だ。
(はて、ご存命か、調べないと)
彼女は結婚したが、お子さんのいない人で、両親と義父母を看取っている。
料理のプロで、アシスタントやヘルパーさんが沢山出入りする家。
子供がいないせいか、趣味が多く、宝石、キムタクが好きという人。
しかし、彼女自身の老化現象も、しっかり書かれ、大変参考になる。
夫も看取っているから、自分を入れて老人は6人、経験している。
しょっちゅう、鍋を焦がしてしまう話を正直に書いて、
便秘対策と 下剤による便漏れの経験談も。
一人で全力投球で介護に専念出来るのは、せいぜい3か月という。
5人の、それぞれの老化現象も、さらりと書かれているので暗くない。
モノの多い人だから、整理に苦労している現状も書かれ、
好感が持てる。
上手に輝かしい模範的な老後を送っている、スーパー老人の話は多いが、
この人のは、ジグソーパズルの話も、自慢話でなく、客観的に
書いてあるので、面白く読める。
料理の本は あまりマジメに読む気がしないけど、
この人の、簡単おかずのレシピは参考になった。
入れ歯で噛みにくい、キャベツなどの食べ難さの説明も
入れ歯は、まだ無い私には興味深かった。
歯無しで、歯茎だけでも何でも食べる人もいるから、
一概には言えないのだけど。
ログインしてコメントを確認・投稿する