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2015年08月09日20:04

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草原の輝き ワーズワース 

「草原の輝き」というのは、大変、美しい表現だ。

その後に続く、「花の栄光」より美しく響くのは、
花の美しさという言葉は、あまりにも擦り切れた表現のせいだろう。

日本には、そんな広々とした草原、それも太陽に照らされた景色は、
なかなか見られないのではと思う。

日本人に親しいのは、水田の若い夏の稲が、風になびく風景だ。
これは、かなり美しい輝きを放っている。
うちの家の二階から眺められるのは、嬉しい。
昔、アメリカ映画で冒頭、延々と、小麦畑の小麦のうねりを
映し出している作品があったが、
「ひまわり」という映画の冒頭の延々と続くひまわりより
美しいくらいだった。やはり、うねりがあるからだろう。

今、この詩の作者のワーズワースを検索したが、
彼は、1770年に生まれ、成人する大分前に両親を失い、
妹とも10年間、離れ離れだったそうだ。
フランス革命に遭遇し、フランス娘と恋し、20代で娘の父となり、
別れ、30代で結婚し、息子の父となり、70歳で亡くなる。
大学にも行ったし、親友も出来たし、一生、故郷の自然を愛し、
幸せな一生に思える。
貧乏話が出てこないのは、本人が純朴なのと、地主階級でもあったのだろう。
詩人なんて、一番貧乏なイメージなのだが。

Though nothing can bring back the hour of splendor
in the grass, of glory in the flower,
We will grieve not,
Rather find strength, in what remains behind.

ちょっと、うろ覚えである。
相変わらず、冠詞とかが、怪しい。
後で、確かめよう。

有名だという「水仙」(ラッパ水仙の方)という詩も、
けっこう単純なフレーズで、花の数は数えきれない多さだが、
驚きは、蕪村だか、芭蕉の俳句の方がインパクトあるようだ。
なかなか美しく素直な喜びにあふれた詩だが。

カッコウが好きだったそうだ。
フランス革命に遭遇したのに、まるっきり田舎に籠るなんて、
何ともお目出度い人のようにも思える。
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