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2015年08月02日00:56

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【週末読書】みんなで学ぼう 日本の軍閥

みんなで学ぼう日本の軍閥
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=6581993&id=3618627


軍閥(ぐんばつ)
1)統一国家の軍隊に存在する派閥。時に軍事クーデターの母胎となる。
2)軍事力を背景に、地方に割拠する集団。国際的な承認や未承認を問わず、ある程度の実効支配地域を持つ。


1は大日本帝国、2は清国崩壊後の中華民国の軍閥ですね。


というわけで、今回の本は、日本の軍閥をまとめた話になっています。

中身を見てみると、帝国陸海軍合わせて計15人の軍人が出てきます。
陸軍では
山縣有朋、桂太郎、寺内正毅、田中義一、宇垣一成、石原莞爾、荒木貞夫、永田鉄山、東條英機
海軍では
山本権兵衛、東郷平八郎、大角岑生、斎藤実、米内光政、山本五十六

となっています。
石原莞爾、東郷平八郎、山本五十六は軍閥ではないのですが、協力会社の青林堂の社長さんの意思で入れることになったらしいですw
半分くらいはあまり知らないんじゃないかな〜。
宇垣、大角、米内あたりは全くわかりません。

ただ、読んでいくと、やはり軍閥の人って、官僚化していってるので、読んでもあんまり面白くないんですよね〜。
やはり、軍閥ではない石原、東郷平八郎なんかがすごく面白い。
まあ、面白さだけを追求する本ではないんですが・・・


読んでいくと、海軍の軍閥のひどさが分かります。
大事な局面なのに、ほぼ何もしなかった斎藤実、通州事件で民間人が虐殺されても無関心だったくせに、部下を殺されて逆上して支那事変起こしてしまった米内など。


そして驚きなのが最後の山本五十六。
えっ!? この人こんなに酷い人だったの!? と驚いてしまいました。
山本五十六というと、現代でも割と人気があり「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」という山本の言葉は、今も名言として残っていて、経営者の模範になったりしています。


ただ、この五十六さん、戦が絶望的に下手だった。
元々「暗殺されないように司令官にでもしておこう」と当人の実力を鑑みない人事で司令長官になった人でした。
まあ、この指令をした人も、本に収録されている米内光政なのですがげっそり


山本五十六は大東亜戦争が始まる時、従来想定されていたフィリピンでの戦いを頑なに拒み、ハワイ襲撃にこだわります。
ハワイは襲撃することになりましたが、占領せずに帰り、無駄にアメリカ国民を激怒させ、開戦への道を突き進むことになります。
何しに行ったんですか!?
しかもwiki見て驚いたのですが、ハワイを攻略したあとに、ハワイ攻略、セイロン島攻略の研究を命じたらしく「今かよ!?」という感じです。普通、そんなのは前もってやっておくものじゃないんですか〜!!


そして歴史に悪い意味で名前を残してしまったミッドウェー海戦。
その時のアメリカと日本の戦力の差は、圧倒的に日本が有利な立場でした。

しかし、結果はボロ負け。そして山本五十六は死にゆく部下を尻目に将棋を指しているという有様。。。
最期は移動するスケジュールを部下が詳細に長文の暗号電文を送り、それを傍受した米軍に撃ち落とされ、戦死しました。


こう見ると、官僚化すると組織防衛に走ってしまい、ロクなことにはなりませんね。
しかし、日本全体がほぼ官僚化している中、どうすればいいもんやら・・・と思ってしまった本でもありました。



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