2年ぶりの白山である。前回とほぼ同じ時期だが
今回は石川県側から行く。登山口まで遠いなあと
思っていたが行ってみれば意外と近かった(笑)
22時に家を出て日本海経由で2時には到着
3時間ほど仮眠出来、しかも今回は室堂に泊まり
なので余裕である^^
この時期はマイカー規制で市ノ瀬から別当出合
まではバス(¥500)少し寝坊したが朝一の先頭
集団に乗り込む。別当出合はテレビや金沢の
スーパー山スキーヤーさんのHPでよく見た鳥居と
吊り橋が・・・ 厳冬期はここまで来るだけで大変そう
なのが林道を延々と走ってきて分かる。
山伏姿の若者が鳥居の前でホラ貝を吹いている。
かっこええ!さすが白山。
登りは事前に白山ガイドの宮下さんからお勧め
コースを聞いていたのでその通り歩く事にする^^
観光新道という名前から鼻歌交じりかと思ったが
尾根に出るまで結構な急登が続く。すみません
なめてました^^;;
最初はブナ帯から始まるが標高差400mを
ジグザグで尾根に上がるともうそこは森林限界?
日本海に面した豪雪地なので亜高山帯針葉樹林
がなくブナ帯の上は偽高山帯になっているのが
観察出来る。東北の山に似た景観で飯豊や朝日に
似た印象を持ったが針葉樹(ここではオオシラビソ)
が全くない訳ではなく尾根沿いに小規模ながら自生
している。それでも八ヶ岳や北アルプス中南部の
様に森を形成するまでは発達していないのが白山
の特徴であると言える。ブナ帯の上は岳樺が占有
していてその上はチシマザサとハイマツとなっていて
偽高山帯から高山帯へと移行している。
観光新道の尾根は最初はニッコウキスゲなどが咲き
右手には別山の展望が広がる爽快な尾根歩きだ。
うん、勧められるだけの事はあるね^^
上部に進と左手に釈迦岳。別山にしても釈迦岳に
しても山腹に雪渓を抱いて白山から派生した山では
あるけれど単独で見ても立派な山容である^^
それぞれの山に季節を変えて行くだけでも一生分
楽しめそう(笑)
標高を上げて行くと花の種類も増えて目を楽しま
せてくれる^^ 途中白い長靴を履いたおじいさんが
追い抜いて行った(@_@) 私が黒ボコ岩に着く前には
もう下山して行ったので驚異的なスピードだ。
しかも市ノ瀬から尾根通しに歩いて来たと言う。
登山道の見回りでしょうか・・・
途中にある殿ヶ池避難小屋は立派。
トイレには紙がちゃんと完備されている。さすが白山の
表参道。
来た方を振り返ると尾根を見下ろせるのが気持ちいい。
ここからは更に花が増えていき中々進まない。
馬のたてがみと言われる付近は風通しが良く寒い
くらいだ。ガスの中なのが惜しい。
タカネマツムシソウやハクサンシャジンなど初秋の
花も咲き始めている。
ハクサンフウロは色が濃く何と八重咲きのを発見!
さすが白山である。
さて、雲行きがだんだん怪しくなって来た^^;;
黒ボコ岩から弥陀ヶ原、室堂まではずっとガスだったが
雨に降られることはなかった。
着いてすぐに雨が降り出す。今日はこのまま停滞する
がまだチェックインまで2時間以上あって暇をもてあます。
とりあえずカップラーメンで塩分補給(笑)
昼になって寝床を確保してからまた食堂でラーメン注文^^
隣の席には腕章をした若者二人。白山サブレンジャー
と表記されているのでこちらから話しかけて情報交換^^
東京の環境保護関係の専門学校の学生さんで登山道の
清掃や補修、登山者への指導などを行っているとの事。
白山では夏期にこうした人たちのアルバイトの制度が
ある様だ。この雨の中、これから下山するらしいので
頑張ってくださいと言って分かれる。こうした若い人が
いるのはとても心強い。
雨は相変わらず強いのでゴロゴロしていたが15時から
自然観察会があるので参加。雨だが結構参加者が
多い。これは事前に宮下さんから情報をいただいて
いたので参加を決めていた。自然観察員のKさんに
話しかけると連絡が行っていた様で私の名前を知って
いた(笑)宮下さんありがとうございます。
翌日も下山時に砂防新道でKさんとすれ違った時に
あ、増村さんと声をかけてもらったりですっかり顔と
名前を覚えられてしまった様だ(笑)
室堂周辺は本当に花が多い。今年当たりのコバイケイソウ
はここでも多い。ハクサンフウロの色が他の山域に比べて
濃い。クロユリの数と密度が「すごい。他では探すの
すら大変なのにここは普通に見られる。コバイケイソウの
先端の花は両性花、横に出ているのが雄花である事や
クロユリは球根が大きくなると一つの株から出る花が
複数になっていく事などが解説されていて勉強になる。
私がここに来たのは白山の受入体制や自然観察など
個人的に研修に来た様な気持ちに^^ それほど
得るものがあり、 長野県も見習うべき点が多いと感じた。
夕食後に富山の山さんにばったり^^ 去年飛騨でご一緒
したS浦さんも一緒だ。このまま寝るのも暇なので
食堂でミニスイーツ(2個で200円)を食べながら歓談。
二週間後の燕岳や10月の大日岳の打合せもする^^
山さんたちは大雨の中砂防新道を登って来られた様だ。
途中の甚ノ助避難小屋は雨でごった返していた様子^^;;
早く上がってきて良かった。
夜中には何度も起きて外を見に行くが一向に晴れる
気配なし。今回星は無理であった。三脚は使わずじまい
であったが小屋泊でカメラ二台、レンズ4本に三脚での
重さが大体分かったので今後も無理なくあちこち撮影に
行ける目処が付いたと言ったところか(笑)
朝はご来光が見られそうなら神社の方で太鼓が打ち
鳴らされるとの事だったが沈黙^^;;
それを合図に朝の自然観察会で池巡りがあるとの事
だったがガスガスだったので二度寝(笑)明るくなって
から山頂に向かう。山頂では風速20mくらいで
ガスの動きも早く時折日が差す様になるが朝ご飯に
間に合わないので神社にお参りしてから下山する。
室堂の朝食は5:30〜8:00までと時間に余裕が
あるのが嬉しい。これは山頂でゆっくり日の出を
見てきてからでも間に合う設定の様だ。この時期なら
日の出後に池巡り+大汝峰まで行く時間もありそう
である。室堂に戻ると山さんたちご一行が観光新道
から下山するところだった。二週間後の再会を約束
して別れる。昨日までの予報では午後から悪化する
と思っていたので私も朝食を摂って下山にかかる。
これが外れだった様で下山してから天気が良くなって
いったのだった^^;;;
黒ボコからは砂防新道方面に降りるがこちらも花が
多い。いくつも小さな沢を横切るがそこは雪渓が消えた
ばかりで春の花であるショウジョウバカマやリュウキンカ
がいっぱいであった。特にリュウキンカは沢沿いの
斜面にびっしりであった。
他にサンカヨウやキヌガサソウもたくさん見られた。
甚ノ助避難小屋付近にはいくつも小さな池があり
その内の一つにクロサンショウウオがたくさんいた。
BSフジの絶景百名山で宮下さんが紹介されても
いたので観察出来て良かった。これから産卵前の
繁殖行動中の様だ^^
普段は散り散りになっているがこの時期だけ集まって
くるらしいので見られてラッキーだった。
避難小屋から下は徐々に樹林帯に移行していき
ゴゼンタチバナやマイヅルソウなどが増えてくる。
標高下がってくるので暑い^^;;
中飯場まで来ると砂防工事用の林道が出てくるが
登山道ではなく林道を200mほど進んで道を間違
えてしまった事に気づく(笑)しかしそこにササユリ
がたくさん咲いているのを見られてラッキーだった。
実はこの花を見るのは初めてである。
長野で私が行く所ではあまり見られない様である
が乗鞍高原には多いので見に行ってみよう。
中飯場から下はブナ林となり広角14mmで撮影
しながらのんびり散策。ここで宮下さんが20人
くらいのお客さんをガイドしながら上がって来られ
たので握手を交わす。初めまして!テレビで観たが
年間20回も白山に登っているとの事。
ほんの短い時間だったがお会いして今回のお礼が
言えて良かったのだった^^
別当出合に着くとバスが発車寸前だったので飛び乗る。
この後すぐに地元のさとさんが降りて来た様だったが
今回はお会い出来ず残念であった。
時間あるので市ノ瀬のビジターセンターを見学。
下山後の温泉は天望の湯。露天風呂からは白山が
見えている。ありゃー晴れて来てるではないか。
ちょっと早く降りすぎた(笑)隣にある砂防博物館も
見学。
その後金沢に寄り道して兼六園でも見ようかと思ったが
猛暑日であり街中をドライブしただけで帰る事にする。
街並みはさすが加賀百万石の城下町の風格がある。
今度ゆっくり観光したいものだ^^
天気がいいので帰りの高速でも富山からは北アルプスが
よく見えていた。日没も見られそうだったので親不知で
降りてまた寄り道。生まれて初めてグリーンフラッシュを
見たのだった!
長野に戻ってからも星空が綺麗だったので木崎湖に
寄り道して星の撮影して自宅には21時着であった。
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