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2015年06月30日10:02

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子猫救出作戦


昭和の終わり、熊本県某市のゴルフ場に勤務していた頃のコト。

その日、お客さんに誘われて早めに退社し街中で酒を飲んでいると
ゴルフ場の女子従業員から店に電話が入り、すぐ戻ってほしいとの事。
「もう酒飲んで酔っぱらってる」テェのにわざわざ車で迎えに来やがった。

ゴルフ場に引き戻されクラブハウスのロビーに連れて行かれると
壁の中と天井裏から切ない猫の鳴き声が聞こえる。
どうやらクラブハウスの天井に侵入した子猫が過って壁の隙間に落ちたらしい。

天井裏に親猫がいるらしく双方で「ミャーミャー」「ピーピー」と鳴き続けている。

で、俺にドウしろって言うのかと思えば「何とか助けてほしい」って無茶なお話。

やむをえず懐中電灯を持ってロッカー室から天井裏に上がり
現場に近づこうとしたんだけどあちこちに蜘蛛の巣が張ってるし
骨組みも邪魔になってとても接近できない。
おまけに折角人が助けに来てやってるテェのに親猫が敵意むき出しで
背中を丸め、毛を逆立てて俺を睨んで「フーーー!!!」てな具合に威嚇する始末。

涙を浮かべて憐れんでいる女子従業員達に状況を説明して、
明日業者でも呼んで何とかしようって事で説得した。

翌朝早々支配人の判断で壁に穴を開けて助け出すことになった。

鳴き声のする数10cmくらい横から電気ノコギリを入れて穴を空け始めると
鳴き声が切なく力ないモノから異常に恐怖に満ちた雄叫びに変わった。
きっちり穴を空けて壁をはがそうとした瞬間、壁の下から上へ子猫の足音が響いた。
垂直の壁を数メートル駆け上がったワケだ。
直後天井裏に2匹の足音が響きどこぞへ逃げ去った。

昇れるならとっとと昇ってくれよ、余計な手間と金かかっちゃったじゃない。
それにしても死の恐怖をMAXまで感じた時の「火事場の馬鹿力」って凄いもんだ。

■高架下に子猫、20人が1時間半かけ救出 東京・世田谷
(朝日新聞デジタル - 06月29日 23:07)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3491399
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