スーパーファミコンソフトで表された「悪」の騎士のセリフに堂々と「ちがう」と反論できるくらいにはなりたいものですね。
まぎらわしいので、二人のランスロットについて簡単に。
悪役はランスロット・タルタロス。
正義の側(主人公の仲間)がランスロット・ハミルトン。
タルタロスは侵略者で悪の側の人物です。だいぶあくどいことをやっています。人倫にもとる行為にも手を染めています。
『タクティクスオウガ』(Tactics Ogre: Let Us Cling Together) は、1995年10月6日に株式会社クエストから発売されたスーパーファミコン用シミュレーションRPG。
ハミルトンは戦いに破れ捕虜になっています。
そこへ登場する悪役タルタロスというシーン。
◆
ハミルトン「力で人を縛り付ける、そうしたローディスのやり方に問題がある・・・そうは思わないのか?
タルタロス「縛り付けた覚えなどないな。彼らは力で支配されることを望んだのだ
ハミルトン「望んだだと?
タルタロス「そうだ・・・世の中を見渡してみろ。どれだけの人間が自分だけの判断で物事を成し遂げるというのだ?
自らの手を汚し、リスクを背負い、そして自分の足だけで歩いていく・・・
そんなヤツがどれだけこの世の中にいるというのだ?
ハミルトン「・・・・・・
タルタロス「貴公らの革命を思い出してみよ。貴公らが血を流し、命を賭けて守った民はどうだ?
自分の身を安全な場所に置きながら勝手な事ばかり言っていたのではないのか?
ハミルトン「彼らは自分の生活を維持するだけで精一杯だったのだ・・・
タルタロス「いや、違う。被害者でいる方が楽なのだ。弱者だからこそ不平を言うのではない
不満をこぼしたいからこそ、弱者の立場に身を置くのだ。彼らは望んで『弱者』になるのだよ
ハミルトン「馬鹿な・・・人には自分の人生を決定する権利がある。自由があるのだ!
タルタロス「わからぬか! 本当の自由とは誰かに与えてもらうものではない。自分で勝ち取るものだ
しかし、民は自分以外の誰かにそれを求める。自分では何もしないくせに権利だけは主張する
救世主の登場を今か、今かと待っているくせに、自分がその救世主になろうとはしない。それが民だッ!
ハミルトン「人はそこまで怠惰な動物じゃない。ただ、我々ほど強くないだけだ
タルタロス「・・・聖騎士よ、貴公は純粋過ぎる。民に自分の夢を求めてはならない。支配者は与えるだけでよい
ハミルトン「何を与えるというのだ?
タルタロス「支配されるという特権をだッ!
ハミルトン「馬鹿な事を!
タルタロス「人は生まれながらにして深い業を背負った生き物だ
幸せという快楽のために他人を平気で犠牲にする・・・
より楽な生活を望み、そのためなら人を殺すことだって厭わない
しかし、そうした者でも罪悪感を感じる事はできる
彼らは思う・・・これは自分のせいじゃない。世の中のせいだ、と
ならば、我々が乱れた世を正そうではないか。秩序ある世界にしてやろう
快楽を貪る事しかできぬ愚民には相応しい役目を与えてやろう。全ては我々が管理するのだ!
◆
(超耳)
わがままを言いたいために自分は弱者だと主張すると、タルタロスによる支配を受け入れる運命です。
彼の論理のほうが上を行っていますからね。そしてそれを強制する力も持っている。
>自分だけの判断で物事を成し遂げる
>自らの手を汚し、リスクを背負い、そして自分の足だけで歩いていく
ここを目指さないとタルタロスに「べからず」を突きつけられないようなのです。
>自分では何もしないくせに権利だけは主張する
ままでは
>支配されるという特権をだッ!
を食らってしまって反論すらさせてもらえないんだろうなと思うのです。
支配されていれば愚痴が言えるもんね。支配者が悪いと言えるもんね。自分の足で立って歩くと自分が悪いことになっちゃうもんね。支配されることは特権になりうるというバカ理論の完成ですよね。
必要なヘルプは、ためらわずに。いつでもギリギリに踏みとどまっているまっとうな人には助けがあるべきです。そのこと、誰も責めたりできません。責めるヤツがいるとしたら鬼外道です。
けれど必要を超えて弱者の側にとどまり、愚痴や不平を述べ立てるのは、避けないといけないですよね。
>支配されるという特権をだッ!
を食らってみじめに生きてそのまま死ぬ道しかないかもしれません。
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