昨年、ギリギリ外出の出来た母も、施設には入っていないものの、今はほぼ寝たきりの状態となってしまい、昨年は鑑賞できた日洋展も行けなくなってしまいました。
その代わり、撮影自由な展示を写真に撮り、母が好きな片岡先生のギャラリートークを口伝(勿論私が可能な部分のみですが)するため1人で土曜日の六本木に出掛けてきました。
折しも国立新美術館では「ルーヴル美術館展」「マグリット展」の2つの企画展が開催中でチケット売り場から大行列でしたが、こちらはいつもの通りゆったり鑑賞できます。
今回のテーマは「自己模倣からの脱却」であって、昨年と同じ顔ぶれの作家さんたちの絵に出会いながらも新しい発見が得られる(ものもある)展示でした。
1人だった事もあり、六本木で3時間、コリドーのアートホールで1時間たっぷり絵と向き合いました。
何れもそれぞれの作家さんの思いの込もった素敵な作品で、絵の前でしばし佇んだり、見上げるアングルの作品などは本当に絵の下から眺めてみたり、そうすると絵の具の凹凸が思ったより複雑な表情を見せていたり・・・
片岡先生からは鑑賞者(製作者)としての絵との向き合い方、それぞれを写す鏡としての存在、具象の中の抽象性、リアルとリアリティの気付きについて実際の作品を見ながら詳しく解説いただきました。
また、作家としての立場では、魅せるためのテクニック、アトリエと美術館の蛍光灯下での影の出方の違い、画材の使い方などを裏話を交えて面白くご説明いただきました。
来週あたり早速母に伝えに行こうと思います。
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