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2015年05月30日15:10

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ステルス機の空力特性を考える。

■空自も採用、次期戦闘機F-35に“明るい兆し” 米海兵隊が実戦配備へ
(NewSphere - 05月29日 18:50)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=196&from=diary&id=3441261

ステルス戦闘機は基本的に、
垂直に切り立った面と凹み側の角をなくすことでレーダーを発信者側に戻さないようにしています。
言われて見るまでは気づきにくいのですが、
レーダーの電波は基本的にほぼ水平に飛んできますから、垂直面はアウト。
また凹みの角(主翼と胴体の付け根など)は、特に90度の場合は再帰反射といって、
どの角度から電波を当てても確実に発信者に戻してしまうので最悪です。

このような設計の結果として、
ステルス機は空力的に不利だと言われています。
あまりどう不利なのか言及されているのを見たことがないのですが、
余計な突起物がないことから抵抗値自体は過去の機体よりも良いはず。
マニアによる推測になりますが、
おそらく、横滑りをしやすい設計なのではないかなという気がします。

飛行機の垂直尾翼は、横滑りや後部が左右に暴れることを防ぐ役割があります。
同じ理屈で、垂直面がはっきりとした飛行機は安定性が良いのです。
これは同じ設計をベースにした場合で実証されていて、
第二次世界大戦の名戦闘機P-51は、コックピットの外形を変えたことで横安定が低下しました。

元の形 操縦席周りが四角く、操縦席後部の胴体に高さがある。
http://www.aviationspectator.com/files/images/P-51-Mustang-06.jpg
見晴らしをよくするために改造
http://www.airpowerworld.info/ww2-fighter-planes/p-51-mustang.jpg
この時、安定性を取り戻すために、垂直尾翼の前にヒレを足しているのですが、
それでも横安定は元のようにはなりませんでした。

ステルス機に至っては、基本的に垂直面がないため、垂直尾翼ですら垂直ではなく、
横方向へも空気が流れやすくて横滑りしやすい設計と思われます。
また、F-22と前任であるF-15、F-35と前任であるF-16と比較して、
操縦席が埋め込み式に近くなりパイロットの目で見れば退化しているのも、
ステルス性の他におそらく安定性を重視する設計だからでしょう。
まあ、F-16、F-15の場合は基本仕様をまとめたのがパイロットだという事情があり特別で、
設計者はパイロットの視線を考慮せず操縦席を「埋め込みたがる」ものなのですけどね。

これらの事情、少なくともアメリカはわかっていて、
F-22ではバカみたいに長大な垂直尾翼(垂直じゃないんですが)をつけています。
http://hbol.jp/wp-content/uploads/2015/01/3_Two_F-22_Raptor_in_flying.jpg
比較用の旧型機、F-15。この機でさえも垂直尾翼は大きいがF-22はさらに大きい
http://images.china.cn/attachement/jpg/site1004/20120207/00111144d5a5109ae35319.jpg

が、F-35では随分諦めたご様子なのか、
あるいは機体規模に比較して胴体が厚いため、それで解消を図っているようです。
https://www.f35.com/assets/uploads/images/6529/us_f-35c__main.jpg
ただ、垂直尾翼の傾きは少なめで、F-22よりは安定の効率が良いですが、ステルス面では不利なはず。
その証拠に、と言っていいのかはわかりませんが、ステルス性でF-22に劣ります。

大丈夫かなあと思うのが日本のF-3で、
複数案ありますがどれもF-22的な薄い胴体を採用している反面、垂直尾翼は普通サイズ。
どんな制御をしたって物理的限界は存在しますので、
機動性を重視するというコンセプトなら、
もっと工夫のあるアプローチが必要なのではないかという気がします。


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