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2015年04月23日20:05

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思いつきショートショート.27

危険・警告こちらは『神戸尊の事件簿』設定で、杉下右京は無期限休職中でロンドンにいるので、神戸尊君が特命係係長代理の設定になります。
本当に思いつきなのでクオリティーには目を瞑ってくださいww

三日連続になりましたが、今日は神戸君の一人称です。
電球昨日の夜は東京は曇りだったので、ニュースはこと座流星群ですが、特定の流星群じゃなくしました。

フォト

こと座流星群、見えた? 2015年04月23日 RBB TODAY
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=17&from=diary&id=3384949

「何だか知りませんけどね。本当、こう言うの年がら年中ありませんかねえ。だったら有り難みなんつうもんも、半減すると思うんですがねえ」

流星群一覧:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%81%E6%98%9F%E7%BE%A4%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

そう言って、相変わらず伊丹さんは、こうしたロマンチックなものにアレルギー反応を起こして、いつものように悪態をついています。

「伊丹さん。でも流れ星は通常でも100個は流れている。と言いますけど、ほとんどが見えないものばかりで、肉眼で見えるのはせいぜい2、3個だそうですよ。なので、ここぞとばかりに願い事をするんですよ」

「へーへ、相変わらず暢気でいらっしゃいますねえ。警部補殿は。流れ星が出ている間に願い事3回なんてぜってー無理だっつうの」

「えーー。いいじゃないですかあ」

天体ショーがあると、いつも天体望遠鏡で覗きをしているんじゃないか?と、言う通報が増えるので、今回も天体望遠鏡を使う際は近所に声をかけるか、周りに家のない広い場所で迷惑のかからない場所で使う事。と、言う呼び掛けをします。
なので一見リアリストな伊丹さんは面倒臭そうなんです。

「こう言う仕事は、通常は生活安全部なんじゃありませんかね?」

「そうなんですけどね。でもたまには良いじゃないですか、空を見上げるのも大切な事だと思いますよ。気象や天候だけでなくて、昔の人はそれで方角を見たように、空には情報がたくさんあるんですよ」

「へーへ」

数ある天体ショーの中で、色んな星座の方向に現れる流星群があります。
東京は空気や光で星がほとんど見えないので、流れ星を見るのは貴重です。
なので、僕たちも流星群の現れる空が見えるベランダにいます。

「先輩!警部補殿!見えましたか?」

望遠鏡トラブルで重大事件の可能性もある。と、言うことで僕たちは宿直当番になっているのですが、どこにい僕たちがいるのか見当がついているので、芹沢さんも楽しそうです。
それに伊丹さんも、表向きはあんな事を言っていますが、本当は楽しくて仕方がないんです。
面倒臭い人ですけど、そこが僕は大好きなんです。あといつも僕よりずっと昔から慕っている芹沢さんも。

「あ!流れ星!」

「始まったか?」

「「んーーーーー?」」

「う、うるせえ。い、今のは違うからな。通報が来るのが始まっただろうなって言う意味だからな」

僕があげた声に反応したのか思わず出た本音に、芹沢さんと僕は嬉しそうに伊丹さんを見ますが、やっぱり伊丹さんは顔を真っ赤にして誤魔化します。

「流れ星なんて、たかだか小さな隕石や塵が成層圏で燃えつきるのを有り難がってだけじゃねえか」

「ん?と、言うことは、今この方向に塵や小さな隕石がたくさんあるところに、地球が突っ込んでいるって事っすか?」

「うん。そうだよ。ほとんどは彗星の通った跡みたいだけど、だから本来予測が難しいはずの流れ星が、流星群になると地球の軌道上にあるわけだから、いつ現れるのか計算でわかるんだ」

流星群:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%81%E6%98%9F%E7%BE%A4

「「なるほど」」

僕の説明に感心した芹沢さんの声に重なるように聞こえた低い声に、僕と芹沢さんはもう一度「んーーー?」と、ジト目を送ります。
伊丹さんは素直じゃないので、ついつい本音が出るのが面白いんです。

「違いますよ。たくさん流れ星が流れれば願い事が3回言えるなんて思っていません」

あれ?伊丹さん今度は敬語になったから、これって僕に言っているのかな?伊丹さんはとても真面目で忠実な人だから、年下でも階級が上の僕にはいつも敬語です。
そしてそこを目ざとく芹沢さんがいつものように茶々を入れます。

「あ!先輩。もしかして俺ってお邪魔でしたか?」

「芹沢、お前なあ」

「うん?お邪魔って何?」

そうしていつものように口元に人差し指を当てて、小首を傾げながら芹沢さんに聞く僕に、何故か伊丹さんは顔を赤くしています。

「じゃあ、遠慮無くおじゃまします」

そういって僕と伊丹さんの間に入る芹沢さんに、「ったく、調子に乗ってるんじゃねえ」と伊丹さんは、ぱこんと頭をはたきます。
あれ?いつもよりも軽めかな?

今夜は何も起きなければいいな。それが僕のお星様へのお願いです。


                       星に願いを(オルゴールver.)


END


思いつきショートショートまとめ
http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=1883219&id=1927112997
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