■山手線など始発から平常運転再開 支柱5万カ所緊急点検
(朝日新聞デジタル - 04月13日 12:21)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3368687
所詮神ならぬ生身の人間が作ったもの。完全を期しててもどこかに見落としがない保証はない。天祐僥倖の類かも知れないが今回の事故で死傷者が出なかったのは本当に幸いだった。
ただ一連の報道で気になるのは…最初に異常が発見され報告されたのが金曜日。報告を受けた上層部は月曜日以降に対策をとることを決めていたとのこと。何故即応しなかったのだ?
たとえば土日は休業の工場なら、操業再開の月曜日の朝に点検したり対応したりでも事足りようが、秋葉原〜神田間の東北本線(線路戸籍上はあそこは東北本線。ただ走る列車が山手線と直通運転してるってだけ。山手線だの京浜東北線だのは運転系統上の呼称。ま、この際そういった重箱の隅突きは置いといて…)本線路上の構造物の異常である。
鉄道は言うまでもなく24時間365日年中無休で稼働する。JR東日本は建前上民間企業だが、鉄道は重要な公共Infrastructureである。まして首都圏大東京の基幹鉄道の一つでありこの路線だけで世界の主要国の一国全体の鉄道需要並の輸送量がある最重要路線の一つだ。勿論土日も途切れることなく列車が走る。些細な異常でも命取りになりかねない。点検整備復旧工事は喫緊の課題として一刻の猶予もならなかったはずだが…
おそらく外注先の人手確保が至難と判断されてしまったのだろう。前例がなかったこと、直接的に列車運行に支障がなかったことなどからついつい甘い見通しが立ってしまったのか?
本当はこういう時に即応できる組織・人員が部内に欲しい。
これが旧国鉄時代ならおそらくこうなる前に対応していただろう。過員・余剰人員などと叩かれていたが実はその人たちがいたからこそ不測の事態にも即応できたのだ。何事もなく列車が定時に動いていれば復旧部隊は出番はない。しかし何かあった時にはとにかく人手がいる。そのための人員確保じゃなかったのかな?
確かに今は保線作業も機械化省力化が進んだ。日常の点検は少ない人員でも可能ではある。然しどんなに機械設備が改善されハイテク化が進んでも、最後に頼れるのはやはり鍛え抜かれた熟練技能者の確かな目である。地上設備の異常を感知してそれが危ないのか許容範囲なのかを判断できるのはやはりベテランにしかなし得ないのだ。
そのあたり、鉄道界のみならず産業界全体がもう一度考え直していかないと10年後20年後我が国の産業界は技術伝承に失敗し世界の一流国から転落してしまうぞ?
(何故我が国の工業製品が中国製より10倍以上高額でも支持されるのか?それは価格差以上の品質があるから。それを維持できているのは今リタイア時期に差し掛かっているベテラン技能者たち。目先のそろばん勘定でそういう人々を切り捨てたりせず、しっかりと次世代に技術伝承しなければ大変なことになるぞ?価格で不利な点をカバーできる品質を維持できなくなったら国際競争力は瓦解するのだ)
それにしても…何故この支柱は倒れたのだろう?架線の張り具合を調整するバランサーだったのなら、架線に何らかの負荷がかかったのか?でもそれなら架線切断でもっと大変な事態になっているがそのような様子はない。
となると足元か?土台がしっかりしていなかったためその場では何とかなっていても逢い日夥しく走る列車の振動で少しずつ狂いが生じついにはバランスを崩したのか?
ゲタ電や国電型に比べ今の山手線・京浜東北線車輛は遥かに軽くなっていて線路破壊量も大きく改善されてはいるのだが、早朝から深夜まで数分おきに雁行していてはやっぱりその影響は無視出来まい。
日常の点検では中々わからない施設の「疲労」(老朽化)をこの際徹底的に検証して事故再発を防いでいただけることを望む。ハード面は勿論だがソフト面での対策も期する。
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