「小麦は食べるな」は、重要な本だと思う。
小麦は最近、トウモロコシに作付面積を抜かれたけど、
それまでは、第一位だったらしい。
この小麦が品種改変で、人間に有害な作物になってしまっている。
倒れないように、矮性にされ、収穫が10倍になるように、粒数を増やされ、
パンがよく膨らむようにされている。
野生の小麦は一条の穂だった。
この野生種は、ピーナッツのような香りがあり、
タンパク質量は高いけど、膨らまない。
この昔風の小麦なら、いっさい問題を起こさない。
今の小麦の問題は、デンプンとタンパク質の両方にある。
デンプンは、血糖値を砂糖より急激に上げるので、糖尿病の原因。
これは、全粒粉にしても変わらない。
一番困るのは、特に夜中に猛烈な食欲を引き起こすことだろう。
昼間も基本的に、血糖値が下がる2時間毎に、食欲に襲われる。
この辺の感覚は、アヘン中毒に匹敵するというから怖い。
タンパク質の方は、様々なアレルギー、自己免疫疾患の元となり、
様々な病気を引き起こす。
小麦を食べない人達にニキビは起こらない。
人類は、異常食欲を引き起こし、病気にならせる小麦を作るのを止め、
健康になれる昔の小麦を生産し、食べるべきな訳だ。
農業従事者、販売者、消費者、全てが考え、実行しなくてはならない問題だ。
医者も勉強してもらいたい。
ムダな仕事をさせられず、本当の病人だけをじっくり診察するために。
著者のウィリアム デイビス氏は医者である。
彼自身、自分の肥満に悩み、患者の苦しみの原因を探った。
多くの患者が絶望的な症状から救われた。
単に、小麦を食べるのを止めるだけで。
アメリカ 2011年 発行。
日本 2013年、7月。白澤卓二氏、翻訳。
文章は、ユーモラスで飽きさせない。
体の異常の起こる説明は、勿論、医学的に詳しい。
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