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2015年03月21日11:25

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 【質問】 アブ・オマル・アル=シシャニって誰?(下書き)

 【回答】
 ダーイシュのチェチェン人部隊指揮官.
 また,チェチェン人のみならず外国人戦闘員の指揮官であるとも.[1]

 本名,タルハン・タユムラゾビッチ・バティラシヴィリ TARKHAN TAYUMURAZOVICH BATIRASHVILI
 別名多く,
(a)タルハン・タユムラゾビッチ・バティラシヴィリ Tarkhan Tayumurazovich Batyrashvili
(b)タルハン・バティラシヴィリ Tarkhan Batirashvili
(c)オマル・シシャニ Omar Shishani
(d)ウマル・シシャニ Umar Shishani
(e)アブ・ウマル・アル・シシャニ Abu Umar al-Shishani
(f)オマル・アル・シシャニ Omar al-Shishani
(g)チェチェン・オマル Chechen Omar
(h)オマル・ザ・チェチェン Omar the Chechen
(i)オメル・ザ・チェチェン Omer the Chechen
(j)ウマル・ザ・チェチェン Umar the Chechen
(k)アブ・ウマル Abu Umar
(l)アブ・ホザイファ Abu Hudhayfah
などと呼ばれている.[1]
 もっとも,オマルもウマルもアルファベット表記の違いに過ぎず,また,シシャニとはチェチェンの意味だから,上記(出典は日本外務省)はいたずらに「別称」扱いしてそれを増やしているような気がしなくもない.

 1986.1.11,グルジアのAkhmeta, Village Birkiani生まれとされるが,1982年生まれという説もあり.[1]

 少年時代はパンキシ渓谷の丘で羊飼いとして働きながら,チェチェン武装勢力の支援部隊員としてミッションに参加.[4]
 高校卒業後,グルジア軍の特殊偵察組織の募集に応募し活躍.[4]
 2008年に軍曹に昇進した後,諜報部隊を結成.さらなる昇進が約束されていたが,2010年に結核で軍の病院に数カ月間入院した後,復帰を試みたが失敗.[4]

 地元に戻っても就職することができず,また,同じ頃に母親が癌で死亡したことから,父親によると,彼は非常に絶望していたという.[4]
 同年10月には,違法な武器を所持していたため逮捕され,懲役3年を言い渡された.[4]
 服役を16カ月務めた後,釈放され出国.[4]
 彼の生き方を大きく変え,ジハード戦士として闘うことを決めたのは,刑務所でのことだったと当人は語っている.[4]
 刑務所が厚生施設どころか,犯罪性癖を悪化させる施設としてしか機能していないことは,洋の東西を問わず,同じであるらしい.

 出国後はイエメンとエジプトで暮らし,最終的に,2012年3月に,兄のいるシリアに入り,チェチェン人やダゲスタン人で構成された「アル・ムハジリーン旅団」(Katibat al-Muhajireen)に入隊し,アル・ヌスラ戦線を支援,行動を共にする.[4]
 同組織は,アサド政権の打倒とシリアにおけるイスラム国家の樹立などを掲げていた.[2]
 その卓越した戦闘能力によって[5],同組織の指導者となり,2013年11月,AQI指導者アブ・バクル・アル・バグダディに忠誠を誓う声明をインターネット上に掲載して[2],これに合流した模様.
 その間,2013年3月に,「アル・ムハジリーン旅団」は他の複数の組織を統合して,「ジャイシュ・アル・ムハジリーン・ワル・アンサール」(Jaysh al-Muhajireen wa’l-Ansar, Army of Migrants and Supporters,JMA)と改称している.[2]

 2013年12月には,グルジア経由で帰国し,「カフカス首長国」の「特殊作戦」担当責任者に就任していたという説あり.[5]
 ソチ冬季五輪を狙った大規模テロを計画していたと言われる.[5]

 日本外務省によれば,2014年現在,ダーイシュの上級軍事司令官かつ諮問評議会の一員.[1]
 約1,000 人の外国人戦闘員を率いており,シリア北部で数多くの攻撃を実行しているとされる.[1]

 2014年9月には,チェチェンを含む北カフカスを開放するため,ロシアを次なる聖戦の標的にするとした宣言(ロシア語)をネット上で公開している[3]が…

 なお,父親によると,バチェラシビリにはチェチェン人女性との間に『ソフィア』という名の娘がいるという.[4]

 【参考ページ】
[1]http://www.mof.go.jp/international_policy/gaitame_kawase/gaitame/economic_sanctions/taliban_kankeisha_20150219.pdf
[2]http://www.moj.go.jp/psia/ITH/organizations/ME_N-africa/JMA.html
[3]http://japan-indepth.jp/?p=14575
[4]https://en.wikipedia.org/wiki/Abu_Omar_al-Shishani
[5]http://yukan-news.ameba.jp/20140207-33/
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