大学のあり方

この記事を読んで思うこと。

あくまでも私見だから色々な人の考えがあってよいとして、

仕事柄、大学や専門学校の教員との付き合いも多々あるし、自分も大学も専門学校の非常勤で学生を教えていたこともあるので、思うところ多し。

まず、大学と専門学校との違いは、元々は、自分のしたい研究をしてそれを出来るのが大学であった。さらにまだ高見を目指すなら、大学院、その後、研究職で、という流れ。
したがって何らかの「研究成果」を持って次の職探し、就職をする。
それでは、実務に即してないってことがあるから、いわゆる現業業務であれば、調理師とか美容師とかの専門学校が出てきた。そういう構図だったはず。

なので、この記事にあるように、もし、大学が実務に即していないのであれば当然である。
今更、そんな議論があるなんて、今まで何をやっていたの？、って話し。

で、専門学校がレベルが様々というのであれば、それを放置している方がおかしい。
たしかに、専門学校のレベルは様々であろう。自分が非常勤で行ったところは、幸いにも大学以上の教育環境があって何らの問題はない。いや、学生の質をいうなら、毎日遊びほうけて目的もないような学生が多数いるような大学よりもはるかにまし。

学力をみても、某資格試験に関わっているけど、圧倒的に専門学校の方がよい。もちろん、大学生は「資格が問題ではない」、すなわち、前述のように、「研究」がメインだと考えるなら、その影響もあるだろうが、はっきりいうと、学力が低い。そりゃ、生活がかかっている専門学校生とレジャーランドで、バイトに明け暮れて、授業もろくろく出なくても卒業証書をくれる大学とは違うわ、というような声も聞こえてきそうである。

いずれにしても、まずは、専門学校のレベルが種々であるならこれを適正にするべきだろう。
それで十分じゃなね？。
優秀な学生をじゃんじゃん輩出している専門学校も沢山ある。

専門学校の学位云々はわからんでもないが、たかが三流大学を出て、「学士」っていわれても、あれ、それ、なに？、がおちである。
既に学位なんて、修士以上、いや、博士以上、いや、それも怪しいのが現実だわ。
少なくとも、我々のオフィスでは実力勝負なので資格と試験の結果だけが勝負。
残念ながら、圧倒的に専門学校生の方が強い。

まあ、それでも、大学がよくなることは悪いわけではないが、それを大学と呼ぶのかどうか、これは時代の流れもあるが、考え直さないといけないのかもしれない。
大学教員は、中学や高校の担任の先生みたいにならないといけない。職業訓練とはそういうことだ。ちゃんと時間を守る、マナーを守る、こんなことから教えるつもりか？。
専門学校なんて、あほ高校生を矯正する役割まで担っているわけで、今の大学でそんなこと出来るかね？。社会性のないのが大学教員だなんて批判もあるわけで。
適当に得意な授業だけを教えていたらよい教員ばかりなら、そりゃ、まずは教員教育をしないといけないでしょう。
専門性は否定するところではないので、逆に、そんなことを研究者にさせるか、って思うのだ。
おたくはおたくでよい、素晴らしい研究が出来る人はそれでよい、学生教育が得意な人はそれをやればよい。大学が研究を捨てたら、逆に多くの大学は専門学校に格付けすればよい。

さらに、学校で学生というか社会人のランクを決めるなら、ドイツみたいなマイスターってやったらどうだ？。
調理人で研究者もいるかもしれないが、自分のアイディアとノウハウを継続して頑張っている人も沢山いる。そういう人が大学という名前の組織になじむのか、それも考えておかねばならんだろう。職人は格好いいと思うのだ。

そのうち、○○大学の学士の、調理師募集ってでるのかね？
そんなやつの作ったくそ不味い料理よりも、中卒でもいいからしっかり修行した素晴らしい調理人の方が喜ばれないか？。そしてそれこそが職能っていうことだと思う。どうしても格付けがいるなら中卒であっても長年の修行と誰からも認められるような技能があるならマイスターでも「学位」でも与えたらよい。

ようは、今ある大学を救済するのではなく、素晴らしい結果を出せる学生を育てるべきであって、なんだか違う方向のような気がする。

そもそも、問題があるのを放置したままで、新しいものを作っても資源の無駄使い。補助金なんて言い出したらまた税金の無駄使い。まずはいまある問題を解消すべし。つまり、今ある、大学、専門学校の不適切なところをリストラしないとだめでしょう。

言いたい放題でした・・・・。



■職業教育中心の新大学を創設へ　専門学校などの移行想定
(朝日新聞デジタル - 03月18日 19:46)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3326184