【黒服レジスタンス】世界ジュニア選手権、男子フリー。

女子に続き男子でも好結果が期待されました。日本からはしょーま君、山本君、佐藤君。なかでもしょーま君はSP首位発進とあって、そのまま優勝の期待までかかります。山本君、佐藤君も好内容期待。

・佐藤洸彰（日本）
黒・赤。壬生義士伝。なお、衣装は国内試合でよく見る法被風とは別です。
3A、3F+3T<、3Lz、FCCoSp3p4、CSSp3、StSq4、3F、3Lo<<、3Lz+2T、3S+1T、2A（着氷乱れ）、CCoSp3p4。
ジャンプは後半にいくつか乱れあり。スピンは姿勢安定、回転速い。ステップは力強く、音楽とよく調和。全体的にはよく表現できていたかと。
技術点59.44、演技構成点57.28、フリー得点116.72、SPとの合計176.66、15位。

・デニス・ワシレウス（ラトヴィア）
黒・白。トロンのアダージョ。
2A、3Lz、3F、2Lo（パンク）、CCSp2、StSq4、3Lz+2T、3S+1Lo（バランス崩す）+3S、3T+2T、CCoSp3p4、2A、FSSp4。
ジャンプは所々乱れあり。スピンは回転スムーズ、ポジションクリーン。ステップは大きく動けている。全体的にジュニアとしてはかなりうまいと思います。
技術点63.64、演技構成点70.14、減点1.00、フリー得点132.78、SPとの合計202.73、7位。

・ネイサン・チェン（アメリカ）
青。ピアノ協奏曲第1番（ショパン）。
4T（ほぼ転倒）、4T+2T、SSp4、FCSp3、StSq4、3Lz+2Lo+2Lo、3F+3T、3Lo、3Lz、2A、3S、CCoSp3p2。
ジャンプは後半持ち直した印象。スピンは回転速く、姿勢安定。ステップは動きスムーズ。全体的にジュニアとしては結構いい内容。
技術点74.76、演技構成点69.22、フリー得点143.98、SPとの合計213.85、4位。

・山本草太（日本）
青。ローレライ。
3A+2T、3A、FSSp4、3Lz+3T、FCCoSp3p4、2A+1Lo+3S、3Lo、3Lz、3F、StSq4、2A、CCoSp3p4。
ジャンプはきっちりまとめてきました。スピンは姿勢安定、しっかり回転。ステップは音楽と調和、力強い。全体的に上々の内容。
技術点79.44、演技構成点66.02、フリー得点145.46、SPとの合計215.45、3位。

・ダニエル・サモヒン（イスラエル）
白シャツ、黒ジャケット、黒パンツ。ワンス・アポン・ア・タイム・イン・メキシコ。
4T（着氷乱れ）+3T、4T（転倒）、CCoSp3p4、3A（着氷乱れ）、FCCoSp3p3、3Lo（転倒）、3Lz+2T、3Lz、3S+2T+2Lo、2A、CSSp2V1、StSq3。
ジャンプは所々でみす等乱れあり。スピンは回転スムーズ。ただし3つ目はもう1つ。ステップはよく動けている。全体としてはこの中でも上位。
技術点70.17、演技構成点67.22、減点2.00、フリー得点135.39、SPとの合計202.39、8位。

・金博洋（中国）
黒。ドラゴンレーシング。
4S、4T、3A、StSq3、4T+2T、3Lz+3T、CCoSp3p4、3F+1Lo<+3S、3Lo、3Lz、FCSp3、CSSp4。
ジャンプはきっちりとまとめてきました。スピンはポジションクリーン、回転速い。ステップは動き軽やか。全体的にクリーンなプログラム。
技術点90.81、演技構成点66.04、フリー得点156.85、SPとの合計229.70、2位。

・アレクサンダー・サマリン（ロシア）
紫シャツ、紺パンツ。ビートルズメドレー。
3A+1Lo<<+3S、3A、3Lz+3T、3Lo（着氷乱れ）、StSq3、CCoSp3p4、3F+2T、3Lz（ステップアウト）、2A、2A、FCSp4、FCCoSp3p2。
ジャンプはいくつか乱れあり。スピンは姿勢安定、回転スムーズ。ステップはよく動けている。表現面では割といいですが全体的に線が細い気も。
技術点68.59、演技構成点62.50、フリー得点131.09、SPとの合計201.70、11位。

・キム・ジンソ（韓国）
白・紺グラデーション。レジェンド・オブ・フォール。
3A+2T、3Lz、3T+3T、FCSp4、StSq3、3A、1Lo、2A+2T+2Lo、3S、CSSp4、2A、CCoSp3p4。
ジャンプは1つパンクしたほかはまとめた印象。スピンはしっかり回転、ポジションクリーン。ステップは力強く、音楽と調和。全体的にまとまりあり。
技術点64.98、演技構成点62.84、フリー得点127.82、SPとの合計202.25、9位。

・アディアン・ペトケーエフ（ロシア）
黒・赤。サラバンド。
4T<（転倒）、3A+3T、1A、FCSp4、CSSp3、StSq3、3Lz+3T、3Lo、2S+2T+2Lo、3Lz、2A、CCoSp3p3。
ジャンプは思わぬ失敗が複数。スピンはポジション明確。ただ3つ目はあまり良く見えない。ステップは大きく動けている。ジャンプ以外は結構いいんですが
技術点66.91、演技構成点67.86、減点1.00、フリー得点133.77、SPとの合計210.71、5位。

・宇野昌磨（日本）
黒。ドンファン。
3T<<、3A、3A<+2T、CSSp4、StSq4、2A+1Lo+3F、3Lo、FCSp3、3Lz、3S、3F+2T、CCoSp3p4。
ジャンプは後半は持ち直しました。スピンは回転速く、ポジション明確。ステップは動きスムーズ、しっかり刻む。やはり表現面ではここでは別格。
技術点71.33、演技構成点76.34、フリー得点147.67、SPとの合計232.54、1位。

・アレクサンダー・ペトロフ（ロシア）
黒・シルバー。
3A+3T、3A（転倒）、3F+1Lo+3S、FCSp3、3Lz（転倒）、3Lz+1T、3Lo、2A、CSSp2、StSq3、2A、CCoSp2p3。
ジャンプは思わぬミス複数が響きました。スピンは姿勢安定、回転もしっかりと。ステップはよく動けている。ジャンプ以外の面ではなかなかよかった。
技術点65.15、演技構成点67.80、減点2.00、フリー得点130.95、SPとの合計201.70、11位。


というわけで、しょーま君優勝キター
ただフリーに関しては悔いが残るでしょう。4回転失敗ですからね…。
その点博洋君は凄かった。ノーミスならテクニカル面ではしょーま君を上回る。いいライバルになりそうで。
国内では山本君でしょう。彼もフリーではよかった。初出場で表彰台は立派。おかげで日本は男子も来年3枠、そして来シーズンのジュニアグランプリシリーズでも最大枠確保。
あと佐藤君。最初で最後の世界ジュニア、よく頑張りました。彼もまた今後は世界を見据えることになるでしょう。

全体的にはえらい順位に入れ替わりが激しかった印象。ジュニアは安定しないのはあるあるとはいえ、男子は女子ほど不安定でもない。それだけに結構珍しい気が。今回はむしろ女子は安定していただけに。


最後に場内の雰囲気。フェンスの広告看板は、シチズンにIHIにリンナイに木下グループと、日本企業ばかり。そして選手の応援幕も日本選手ばかり。ここは本当にタリンなのか、実は東京・名古屋・神戸・盛岡のどれかなんじゃないのかと（笑）。そんな錯覚さえ感じました。